高度専門士
実習・演習中心で
スペシャリストを目指す4年間
スポーツマネジメントの基礎をじっくり学び、豊富な現場実習や語学留学プログラムで即戦力となる人材を育成します。
専門分野/実習時間
3,400時間以上
※高度専門士は企業からの評価も高く、大卒の学士と同等の待遇が得られます。
また大学院への進学も可能です。
高度専門士(申請予定)
スポーツビジネス マネジメントコース
AIやXRといったテクノロジーを活用し、スポーツ観戦やイベントなど新しいエンターテイメント業界の在り方を学びます。
スポーツを「観る」「する」「支える」といったスポーツビジネスの仕組みや運営マネジメントを学びます。
新しいビジネスチャンスをつかみ、スポーツイベントの企画・運営や企業を運営・経営していくスキルを学びます。
自身の商品・サービスをターゲットに広く伝えるための広告やWEBページなどの制作方法や、認知度・ブランディングの向上に必要な知識・技術を学びます。
海外からのスタッフや選手、観客とのコミュニケーションを図るために必要な英語力を身に付けます。
新たなファンを生み出すスポーツ観戦の仕組みやイベントの企画・運営方法を学びます。またマーケットを分析し、イベントにおける集客方法についても学びます。
スポーツで日本を盛り上げる、次世代の
スポーツビジネスマネジャーを目指す
スポーツイベント企画・運営実習
1年次はスポーツの世界に触れてスポーツ知識を身につけながら現場実習を通して現場力・コミュニケーション力を養います。
2年次は様々な実習を通して、スポーツの知識を深め、イベント企画・運営を実践の環境で学びます。
国際的な感覚を身につけるために、海外語学留学なども行います。
3年次は集大成となる企業プロジェクトを通して広報や宣伝、プロジェクト管理なども学びます。
テクノロジーを活用して集客~現場対応までをトータルで学びます。
4年次は長期インターンシップ制度を活用し、学生でありながら本物の仕事の現場を学びます。
専門英語も学び、世界のスポーツ業界へと羽ばたきます。
3,400時間以上
スポーツマネジメントの基礎をじっくり学び、豊富な現場実習や語学留学プログラムで即戦力となる人材を育成します。
3,400時間以上
※高度専門士は企業からの評価も高く、大卒の学士と同等の待遇が得られます。
また大学院への進学も可能です。
スポーツ産業の顧客基盤は、「する人(選手)」、「みる人(観客)」、「ささえる人(監督・コーチ等)」であり、それを取り巻くように、大きく5つのプレイヤーが存在しています。選手、監督、コーチが所属するクラブ・リーグといった「コンテンツホルダー」、スポーツ産業を政策面で支援する「行政」、スポーツイベントが行われる「スタジアム・アリーナ」、スポンサーシップやスポーツ産業に商品・サービスを供給する「スポーツ推進企業」、スポーツ関連情報を発信する「メディア」です。
新たな価値創出のためには、これらのプレイヤーが持つコンテンツ、強みをつなぎ合わせ、「する人」、「みる人」、「支える人」の顧客ニーズに合致した商品・サービスを提供することが重要です。
「日本再興戦略2016」の中で、日本のスポーツ産業の市場規模を2025年までに15兆円まで拡大することをめざしていると発表しています。スポーツ庁は大規模スポーツ大会の実施やスタジアム・アリーナの整備、他産業との融合などによる新スポーツ市場の創出などを推進しており、スポーツエンターテイメント&ビジネス業界の発展が予想されます。
2015年
5.5兆円
2025年
15兆円
チームをマネジメントする
テクノロジーを使い一人ひとりのコンディション管理や練習、他チームとの調整など総合的にサポート
チームと地域をつなぐ企画・運営を担当
4Dステージなどを利用した試合演出の企画・運営やチームのプロモーションを担当し経営陣としてチームを盛り上げる
テクノロジーのチカラでスポーツをより感動的に伝える
IoT・ICTを使って感動空間を提供する演出のプロ
スポーツイベントを企画して業界を盛り上げる
スポーツイベントを企画し、VRやMRなど新たな楽しみ方を提供するエキスパート
スポーツを「みる」「する」「ささえる」をプロデュースする
テクノロジーを活かした新たな「体験」を創り出し、「価値」を生み出す
新たなファンを増やす
マーケットを分析しチームや企業、商品の認知度を上げ、新たなファンを創出する。
スポーツ×観光で経済を変える
スポーツを軸とした観光を通して、国内外から交流人口を増やし経済を活性化させる
スポーツで地域と人をつなぐ開拓者
地域特性を活かした商業施設やスタジアムを通して「まち」「ひと」「仕事」を活性化させるための街づくりを行う
Special Talk
近年、様々なジャンルのプロスポーツチームが設立され、国内でも「スタジアム・アリーナ改革」が注目を集めるなど、スポーツ業界は今、変革期にあります。今後、スポーツが新たなビジネス市場として、ファンを生み出し、地域を盛り上げる「地域創生」の原動力として期待されています。このスポーツ業界が、これからどのように発展し、どのような人材を必要としているのか気になるところです。そこで、現在スポーツ業界で活躍するお二人に、仕事の魅力、地域創生へのロードマップ、将来への展望を伺いました。
工藤 雄さん
株式会社フェニックス
事業本部⻑ 兼 営業部⻑
「三遠ネオフェニックス」と企業とのパートナーシップの締結が主な業務。ほかにも、選手による地域活動の企画や広報活動など、チームの運営に幅広く携わる。
上西 源和さん
合同会社ビバ&サンガ 副スタジアム長
2013年 京都医健専門学校(姉妹校)卒業
スタジアムの利用調整、ルール作りのほか、イベント企画、主催者側への提案や当日のバックアップなど、スタジアム運営全般に従事。
西岡 大輔さん
京都医健専門学校(姉妹校)
教務部 教務課長
学生の指導をはじめ、教育カリキュラムの策定や産学連携の強化など、学校の教育計画全般に携わる。
西岡本日は、スポーツ業界を代表するお二人にお越しいただき、仕事のやりがい、醍醐味、今後のスポーツ業界の展望について、様々な角度からお話を伺いたいと思います。
まず、工藤さん、今日は愛知県・静岡県の三遠地域から京都府亀岡市までお越しいただきありがとうございます。このスタジアムを見て、率直にどう感じましたか?
工藤圧倒されました!最新の設備に、好立地…素晴らしいですね。このような優れたスタジアムを拠点とし、地元で活動できるのは、プロスポーツチームにとって理想的だと思います。私が運営に関わっているプロバスケットボールクラブ「三遠ネオフェニックス」(以下、フェニックス)は、まだ専用アリーナがありません。将来的には、専用アリーナを持ちたいので、今日はスタジアムの活用方法や、今後どのように発展させていくのか、上西さんに伺いたいと思っています。
西岡早速、このスタジアムの特徴を運営に携わっている上西さんにお伺いしましょう。
広いスタジアム内で挙式ができる「スタジアムウェディング」
上西当スタジアムの一番の特徴は、観客と選手が一体となれる工夫が施されているところです。ピッチとスタンド最前列との高低差が1.2mと近く、選手の息づかいが観客席まで直に伝わり、大型モニターが2台設置された臨場感溢れる観戦環境です。
活用方法はたくさんあり、各種スポーツのほか、広い敷地を利用したマルシェの開催、スポーツ好きにはたまらないスタジアムウェディング。さらには、フィットネススタジオやVRスタジオといった併設施設を活用し、あらゆるジャンルのイベントを実施できるのが魅力です。
西岡スタジアムが、スポーツ観戦だけでなく、地元を盛り上げる中心となっているんですね。工藤さん、フェニックスの試合も、地元のファンはたくさん集まりますか?
工藤もちろん、多くの方が観戦に来てくださるため、大いに盛り上がります。バスケットの試合は、派手な音響や照明、躍動感のある応援と、試合のライブ感が醍醐味。これまでバスケットボールを観たことがなかった人たちにも、「すっかりファンになった」と、喜んでくれる方が増えてきました。
ただ課題は、地元の人たちにもっと来場していただくこと。まずは一度試合に足を運んでもらうために、運営側として様々な企画を考え、ファンをひきつけ、飽きさせない工夫を仕掛けていかなければなりません。
西岡ファンをひきつける…難しい課題ですね。何か具体的に取り組んでいることはありますか?
地域の小学生と触れ合う交流イベントを実施
工藤例えば、試合直前の選手入場の際、派手な演出をして観客を沸かせたり、「キッズデー」を設けて、空き地に「はたらく車」の展示をしたりと、幅広い世代に楽しんで会場まで足を運んでいただけるような、多様な取り組みをしています。
また、選手と市民との交流も大切にしていて、選手たちが小学校に行って子どもたちと触れ合ったり、地元の産業を手伝ったりと、試合以外の活動にも積極的です。
このように、地域活動を通して、まずはフェニックスを知ってもらうことを大切にしています。
上西工藤さんが課題だとご指摘された集客に関しては、当スタジアムでも同じです。試合やイベントのある日は来場者で賑わいますが、問題は何も催しがない日。敷地も広いだけに、寂しい空間になってしまいます。
そんな時、人気があるのがスタジアムに併設したスポーツクライミングや3×3バスケットコート。いつも幅広い年齢の方が利用していて、笑い声が響き合い、エネルギッシュな雰囲気に溢れています。
西岡なるほど。工夫次第で人が集まり、活気が生まれるんですね。スタジアムができたのはスタートラインに立ったにすぎず、次はいかに活用していくかが重要ですね。
上西さん、スタジアムの来場者を増やすためにどのような工夫をしていますか?
上西やはり、面白いイベントを企画することですね。
例えば、スタジアムの裏側に潜入できる「スタジアムツアー」は、普段見ることができない場所を見学できるとあって、人気のあるイベントです。スタジアムツアーの夜バージョン「ナイトツアー」も好評でした。ちょっとホラー的な要素や意外性があって、参加者から「おもしろかった!」と声をかけてもらえたのがとても嬉しかったですね。
西岡斬新な企画ですね!スタジアムも、スポーツチームも、「エンターテイメントを発信する拠点」になっているわけですね。
「三遠ネオフェニックス」が積極的に取り組むホームタウン活動。
西岡次は、お二人の業務について詳しく教えてください。
工藤ああ私の主な業務は、フェニックスと企業とのパートナーシップを結ぶことです。例えば、2020年9月、当クラブは株式会社マンダム様とトップスポンサー契約を結びました。これはアジア戦略として、フィリピンの人気選手サーディ・ラベナ選手を迎えたことがきっかけでした。
ラベナ選手の獲得により、フェニックスファンは日本人だけでなく、三遠地域に住むフィリピンをはじめとした東南アジア出身の方々にまで広がっています。
どの企業と、どのようなパートナーシップを結ぶかで、ファン層の広がりや地元貢献への影響度も大きく変わってくると感じています。ああ
西岡それは興味深いですね。これまでは、スポーツ団体を支援する「企業」と、企業の広告塔である「スポーツ団体」の間で結ばれる「スポンサーシップ」が主流でした。でも、いまはスポーツ団体、企業、地域などがお互い助け合う「パートナーシップ」が注目されていますね。
工藤そうですね。プロスポーツチームは、より地域への貢献を考えた“シンボル”としての役割を担うようになってきていると感じます。私の業務は、「いかに地域へ貢献できるか」が基本にあり、どのように実現していくかプランを立て、実行に移すことです。
西岡工藤さんのように、「プロスポーツチームの運営に関わりたい」と希望する学生も多いです。パートナーシップを結ぶ仕事はとても将来性を感じます。
上西さんはどのような業務をされていますか?
上西イベントの企画をはじめ、イベント主催者への提案、設備の手配、イベント当日の進行など、主催者側をサポートするのが主な仕事です。また、このスタジアムはまだ新しいため、様々なルールを決めていくのも業務の一環です。
西岡スタジアム運営の影の立役者…というわけですね。イベントのトラブルなどにも対応しているのですか?
上西もちろん私の仕事です。ハプニングがあっても、対応策をあらかじめ想定し、準備しておくことが大切です。こうした対処法は、勉強で培われるものではなく、現場での経験の蓄積が土台となります。数多くの現場で実践を重ねていかなければなりません。
西岡二人の言葉からプロの心意気を感じます。それでは、仕事の魅力をそれぞれ教えてください。
工藤この仕事は、本当に多くの人たちとの出会いがあります。それもスポーツ業界に限らず、地元企業の社長、市長、市民の方々…この仕事をしていなければ、決して出会えることのなかった人たちと一緒に、フェニックスという共通点を軸に仕事をしていくことができる。これが実に面白いのです。オリジナリティがあり、クリエイティブな部分がこの仕事の魅力だと感じています。
上西スタジアム運営とはいえ、向き合っているのは人です。イベントの主催者の方々と綿密に打ち合わせを重ね、スタッフと密に連携をとる。当日は緊張感を持ちながら、スタジアム内を駆け回る。汗を流して頑張った分、成功したら、「君のおかげだよ。ありがとう!」と、心から感謝してもらえる。この瞬間が格別で、仕事の一番の魅力だと思います。
西岡大変だからこそ味わえる仕事の魅力。きっとお二人のような仕事に就きたいと希望する学生も多いと思います。
国内初のスポーツクライミング国際基準を満たした屋内型クライミングジム
西岡お二人の仕事内容を聞いていると、「現場力」の大切さを痛感しました。実は「現場力」をつけるために、本校でも様々な取り組みを行っています。その一つが、産学連携教育です。
企業と連携して、学生が現場に行かせていただき、実習や研修を行うカリキュラムで、プロの現場で学べることは実に多く、実践力を磨き、社会に出てからの即戦力となるよう現場経験を積んでもらいます。
上西私は医健(姉妹校)の卒業生ですが、この産学連携教育は素晴らしい経験でした。イベントの発想力、臨機応変な対応力など、現場を経験したからこそ身に付く力が絶対あるんです。社会に出る前に、プロの仕事をリアルに感じられたことは今でも財産です。
工藤とても興味深いカリキュラムですね。現場での即戦力を身に付けて社会に出てくるのは、採用する立場としても大変頼もしいです。
学生時代は、知識を深め、視野を広げるとき。自分がスポーツのどの部分に関わりたいのか、向いているのかなど、自分と向き合う時期です。スポーツには、プレイヤーとしての活躍だけでなく、プロモーター、トレーナー、運営など、多彩なステージがあります。スポーツそのものを楽しみたいならプレイヤーや観客としてがいい。でも、スポーツを通じた活動で楽しみたいなら私の仕事は向いていると思います。
そうした意味でも、医健(姉妹校)さんが取り組む産学連携教育は、学生の目線に立ったとても充実した内容だと思います。
西岡お二人にお伺いしたいのですが、スポーツ業界で活躍するために、身に付けておいた方がいいと思うスキルは何でしょう?
上西最も大切なスキルは「コミュニケーション能力」だと思います。最新の技術が搭載されたスタジアムだけに、技術力も必要なのですが、どれだけテクノロジーが進化しても、最終的には人と人とのつながりだと感じることが多いです。イベントの成功には、主催者、来場者、スタッフ…多くの人との綿密なやり取りがあってこそ。コミュニケーション能力は不可欠な要素ですね。
工藤私も同じく、誰とでも臆することなく話せる「コミュニケーション能力」は求められると思います。パートナーシップを結ぶのも、選手や地域の人たちとの交流も、原点は人です。つながり合うことでビジネスが広がっていきます。コミュニケーション能力は強みになりますから、学生の間に身に付けておくといいと思います。
西岡その通りですね。学校でも、学生同士、教員と学生など、多くの人とのつながりがありますが、その一つひとつの大切さを伝えるよう心がけています。
西岡本校では、2022年4月よりスポーツとテクノロジーを組み合わせた「スポーツテック」の分野を幅広く学べる、新しい教育カリキュラムを新設します。これからのスポーツ業界を盛り上げていくため、進化し続けるテクノロジーの知識に加え、マネジメント力や英語力も4年間をかけて学んでいきます。そして、お二人が活躍する現場でも通用する人材を輩出できればと思っています。
そこで伺いたいのが、目まぐるしく変化しているスポーツ業界の将来性です。今後スポーツ業界はどのように発展していくとお考えでしょうか?
工藤地域を活性化させること、つまり「地域創生」を原点とした活動になっていくでしょう。特に、地域にプロスポーツチームやスタジアムなどがあれば、そこが軸となって、地元産業、教育、福祉など、スポーツと直接かかわりのなかったジャンルにまで大きな影響を与え、さらなる発展を促す存在になっていきます。
以前、ファンの方からかけられた、忘れられない言葉があるんです。それは、「フェニックスのおかげで、家族の会話が増えた」ということ。食卓で、自然とフェニックスが話題にのぼる…こんな素晴らしいことはありません。これが、私どもが目標にしていること。地域に根差すプロスポーツチームの真の姿。つまり、「スポーツはまちづくり」なんです。
西岡「スポーツはまちづくり」とは、新しい概念ですね。
工藤地域のスポーツアクティビティを企画したり、スポーツチームと一緒に健康づくりをしたりと、地域の特色を活かしつつ、スポーツを軸にした「まちづくり」が各地で広がっていくと思います。スポーツを通じた活動は、住民同士の結びつきを強めていきますから、「スポーツのまち」として、新たな街の魅力となるでしょう。
上西私も同感です。いま、国内でも「スタジアム・アリーナ改革」が注目を集めているように、スタジアムを中心とした地域の活性化はますます広がっていくと思います。このサンガスタジアムも、健康イベントや地元のスポーツ大会などを企画し、「健康まちづくり」の拠点になるようめざしています。地域の方に役立ててもらうことで、経済的な発展につながっていくと考えています。
西岡とても力強いお言葉です。やはり、非常に大きな可能性や将来性を感じますね!
それでは最後に、お二人の今後の展望を教えてください。
工藤スポーツを通じて地域に根差し、「まちづくり」にチャレンジしていくことです。その一つが、将来的に専用アリーナを持つこと。それも、非常時には防災機能を備えた施設です。アリーナを持つことで、より一層地域の活性化につながるのだと、上西さんのお話から学びました。あらゆる知恵を駆使し、模索しながら進めていきたいと思います。
もう一つは、地域貢献です。「フェニックスがあるから、この街が好きだ」と思ってもらえるよう、スポーツによって地域の課題を解決していくことです。フェニックスが地域のシンボルとなるように、チャレンジを続けていきたいと思います。
上西私も同じく、これからもっと、地域の皆さんのためにスタジアムを盛り上げていきたいです。
今後は、スタジアム内に企業主導型保育園ができますし、健康づくりのためのイベントや講習会もどんどん企画します。地域の方にとって、憩いの場であり、スポーツビジネスの拠点にもなる、新しいスタジアムをめざしていきます。
西岡お二人の仕事への真摯な姿勢、高いプロ意識、何より、地域への思いを感じました。スポーツを「する」人を支えるということに留まらず、スポーツを「観る」人やその周りの人さえも支える人となること。ここに新しいビジョンを見出した方も多いことでしょう。
私自身も学生と一緒に励み、テクノロジーはもちろん、これからのスポーツ業界から必要とされる学生の教育に努めていきたいと思います。この業界をめざし、入学を希望する方も、大いに勇気づけられたことと思います。本日はありがとうございました。
三遠ネオフェニックス
B.LEAGUEに所属するプロバスケットボールクラブ。愛知県の東三河地域と静岡県の遠州地域が本拠地。「三遠地域を笑顔で活力のある街に!」を経営理念として掲げ、イベントや子どもたちとの交流などに精力的に参加し、地域の活性化に貢献。スポーツを通じて地域と共に成長し合うことをめざしている。
サンガスタジアムby KYOCERA
収容人数21,600人を有する府内唯一の専用球技場。観客席の最前列より2メートル前へ張り出す屋根が特徴で、ピッチとスタンドとはわずか1.2メートルの高低差。京都サンガF.C.のホームスタジアムとして活用されるほか、サッカーやラグビーなどの国際試合が可能。スポーツをはじめ、音楽や地域振興の催し物など、地域のにぎわいを創出する拠点としての期待も大きい。
馬場 樹耶さん
株式会社岐阜フットボールクラブ(FC岐阜)
運営担当
岐阜県 関市立関商工高等学校 出身
2017年 名古屋医健スポーツ専門学校(姉妹校)卒業
Special InterviewサッカーJリーグチーム運営編
株式会社岐阜フットボールクラブへの入社後2年間は、主にグッズに関する業務を担い、商品の企画や試合当日のグッズショップ運営を行うほか、地域の方に向けて「FC岐阜」をPRするホームタウン活動も行っていました。自分で考えた案が商品として形になることもあり、やりがいのある仕事でした。現在は、試合当日の運営や試合日までの準備を行う運営担当業務を任されており、チームでも中心に位置している重要なポジションの1つだと考えております。運営担当の役割は、安心・安全なスタジアムを創り出すことで、会社が掲げる1つ目のミッション「スタジアムを満員にし、岐阜で一番のスポーツエンターテインメント空間を創出する」ことでもあるため、日々重責を感じながら業務に取り組んでいます。
業務は、屋台業者の管理・調整、ボランティアスタッフの管理・監督、当日のピッチ内での競技運営です。FC岐阜の屋台はJリーグの中でも満足度ランキングで1位を獲得しており、チームとしても力を入れています。1試合あたりに出店する20店舗前後を、試合ごとに取りまとめ、当日までの案内や準備を行っています。ボランティアの管理に関する業務では、1試合あたり20~30名のボランティアの方に、当日配布するマッチデープログラムの準備、業務内容のミーティング、当日の配置などについて指示をしています。長くボランティアをされている方もいれば初めての方まで、様々な方に参加いただいています。競技運営に関する業務では、事前準備としてボールパーソンや担架スタッフの募集、各ブースで必要な人員の手配を行っています。試合中は選手交代やロスタイムなどの試合情報を記録係やビジョン管理係、スタジアムDJに対して、自分が発信源となって全体に伝えています。また、悪天候の場合の試合実施の判断についても、重要なポジションとして伝達を行っており、イレギュラーなケースにも対応できるよう常々準備をしています。
運営担当として、このような準備と当日のスムーズな進行を調整することが主な業務のため、試合に来ていただいた観客のお客様に「今日は来て良かった」「楽しかった」と言っていただけると達成感を感じます。試合に勝つことはもちろん、負けた試合でもそのほかのイベントで満足していただけるよう、日々心がけています。
新型コロナウイルスの影響により、来場者が大きく減少した異例のシーズン中は、感染対策を徹底して行い、スタジアム来場による感染リスクを少しでも軽減させることを第一に心がけて準備をしてきました。運営担当は、試合日の全体への指示だけでなく、警備や屋台業者・ファンクラブ・ボランティアなどクラブ外の団体と連携することも多くあるため、関わるすべてのスタッフに信頼され続けるように私自身がリーダーシップを執っていきたいと思い、日々業務に取り組んでいます。
以前よりスポーツ業界には興味がありましたが、今の仕事に興味を持ったのは高校生の時でした。サッカー部で選手として活躍しながらも、チームの環境を整えていく役割に興味がありました。そんな中、医健(姉妹校)で当時、ほかの専門学校にはない「スポーツビジネスコース」の新設を知り、チームを支える裏方の仕事について学びたい一心で入学しました。
入学後、最も印象に残っているのがプロバスケットボールクラブでの実習です。プロスポーツチームの試合の準備から当日の運営、片付けまで、現場の方々と一緒にさせていただくというのは、大変貴重な機会でした。その経験を通じて、多くの人が関わって試合が開催できていることを、身をもって体感し、普段の授業とは違った角度で多くのことを学ぶことができました。仕事をしている今振り返っても、学生の時に現場の雰囲気や流れなど選手を支える仕事を実際に生で感じられたことは、とても貴重な経験だったと思います。
実習中、特に印象に残っているのはチーム運営担当の方の業務量の多さです。しかし、それ以上にチームが作り出す会場の雰囲気や一体感をみて、自分自身もチームの勝利をお客様と一緒に分かち合える場を作りたいと、より強く思うようになりました。そして、就職活動をする中で、地元である岐阜県のスポーツ業界・スポーツチームを盛り上げていきたいという想いから、現在の仕事に就きました。
これまでになかった新しい取り組みとして、同部署のイベント企画担当者が主導し、選手自身が内容を考えて行うYouTubeでのライブ配信を始めました。Jリーグのクラブとして配信を行うことで、サポーターのみならず、一般の方からも大きな反響がありました。ほかにもファンクラブ会員向けの配信も行うなど、より幅広い情報を届けています。また、Jリーグのチームとして初めて公式Vtuber事業を立ち上げ、「蹴球 夢(しゅうきゅう ゆめ)」というキャラクターを使い、配信を行っています。Vtuberには数社のスポンサー様がついており、営業と広報とが連携しながら、イベント情報や試合のハイライト・選手インタビューを中心に配信しています。
さらに今までは管理することが難しかったチケット購入者の情報が「JリーグID」を取得することでチケットの購入履歴や来場履歴などを把握できるようになりました。顧客情報を増やすことで、ターゲットを絞り、顧客に適した情報の配信を行うことができ、集客増加につながっています。
ほかにも、Jリーグで初めてフットゴルフのチームを立ち上げ、チームの活動を通して地域貢献を行うなど、スポーツとの接点をできる限り増やすための企画力やアイデアがスポーツビジネスの現場で求められています。
また、現在は外国人のファンの方・選手と接する機会や英語で情報発信を求められる場面も増えてきているため、スポーツ現場にも英語力は必要になってくると思います。
選手やファンに限らず、スポーツ業界は人と人とのつながりが重要だと思います。医健(姉妹校)では現場実習という、最新のスポーツビジネスの現場を学ぶ絶好の機会があります。実習に行った際には名前と顔を覚えていただけるよう、自分の個性を出したり、得意分野を知ってもらえるよう、実習で学ぶと共に、自分自身の印象を残せるようにもすると良いと思います。
私自身も、これまで培った医健(姉妹校)での学びを最大限活かし、FC岐阜を通じてサッカー業界、ひいてはスポーツ業界全体を盛り上げていくことが今後の大きな目標です。
株式会社岐阜フットボールクラブ
サッカーJリーグ「FC岐阜」の運営会社で、2006年に設立され、2008年にJリーグへ加盟。「オール岐阜」を合言葉に、地域の「人づくり」「まちづくり」「夢づくり」を積極的に行う。FC岐阜のチームエンブレムは、木曽三川の流れに情熱の赤、知性の青、調和の緑の彩が添えられ、県花である蓮華草が配置されている。"選手・フロント・サポーターが一丸となって闘おう"という想いでデザインされている。
業界と連携しより実践的な専門教育の実現に取り組んでいます。
スポーツ業界で実習や研修などを実施し、在学中からプロの現場でプロから直接学ぶことで「即戦力の人材」を育成します。
※姉妹校実績
試合当日の運営や、商品の販売、オンラインショップにおける宣伝などマーケティングについて学ぶ長期インターンシップ。スポーツビジネスに必要な課題発見力や解決力を身に付けます。
Jリーグに所属するFC岐阜の試合運営をサポートします。グッズ販売や会場案内、選手交流イベントの運営などを行います。
プロバスケットボールクラブ「京都ハンナリーズ」で試合運営の実習などを行います。
B.LEAGUEに所属する三遠ネオフェニックスで実習経験を積みます。 実践力を身に付けるため、試合運営のサポートを行います。
日本フットボールリーグ(JFL)に所属するサッカークラブ。実習では、グッズの販売ブースにおいて、メニューや値札などのレイアウトを学生自ら考えて運営。売り上げに関するフィードバックをチームからいただき、実践力を身に付けることができます。