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プロフェッショナルへの扉 メートル・ドテル
宮崎辰
MAÎTRE D'HÔTEL

INDUSTRY ACADEMIA

フレンチレストランの司令塔メートル・ドテル。その第一線で活躍する宮崎辰さんは、2012年「クープ・ジョルジュ・バティスト」
サービス世界コンクールで日本人として初めて世界一の称号を獲得。その後「スキルと経験を生かし人のために貢献したい」という使命を抱き独立。
現在は、様々な有名レストランのメートル・ドテルとしてサービスマンを育成、経営のアドバイスを行い、レストランという舞台で輝き続けている。

[ メートル・ドテル フランス料理文化センターサービス講師
滋慶学園COMグループ教育顧問 ]
宮崎辰
SHIN MIYAZAKI

1976年東京都生まれ。高校卒業後、フランス留学を経験。都内グランメゾンでメートル・ドテルを経て「シャトーレストランジョエル・ロブションプルミエメートル・ドテル」となる。ジョエル・ロブション氏に招聘され、フランスにてサービスのトレーナーとしても活躍。2012年には「クープ・ジョルジュ・バティスト」が主催する、サービス世界コンクール世界大会で優勝し、日本人で初の「世界一のメートル・ドテル」となる。現在はミシュラン星付きレストランにてメートル・ドテルとして勤務しながら、サービスの普及、コンサルティング、講演など幅広く活動中。

メートル・ドテルは、「料理や空間に価値をつける」演出家。

ー「メートル・ドテル」とは、具体的にはどのようなお仕事ですか?

フレンチレストランにおける現場の司令塔であり、お客様を招きおもてなしをする「主人役」として、接客やアシスタントヘの指示・マネジメント、顧客管理、集客プランの考案まで仕事は多岐にわたります。また、メートル・ドテルは快適な空間を演出する演出家でもあります。お客様に合わせたお話しをすること、料理をより美味しそうに魅せるプレゼンテーション、お肉を目の前で切り分け披露することも演出です。私たちは、様々な演出を施すことで「料理に価値」をつける、という大切な役割を担っています。
ところで、皆さんは「サービス」と「おもてなし」の違いをご存じでしょうか?サービスは「プロにしかできないこと」であり「対価」が発生します。つまり、メートル・ドテルはサービスのプロですから、利益についても考えなければいけないということです。先ほどの演出にもつながりますが、お客様の心をつかんで利益を上げるために、時には演じることが求められます。俳優さんも演技でお金を稼いでいるように、メートル・ドテルも同じなのです。一方、おもてなしは、サービスの上に成り立っているもので偶然の産物。相手を思う気持ちがあれば「誰にでもできること」であり「対価」が発生しません。近頃は、おもてなしばかりを考えている人が多いのですが、プロとしてまずサービスを完璧にし、お金を生む技術を身に付けて頂きたいと思います。

ひとのために貫献したい。「世界一」から見えた世界。

ー「クープ・ジョルジュ・バティスト サービス世界コンクール」で日本人初の優勝という快挙を成し遂げられましたが、決め手は何だと思われますか?

世界一になるために本当に沢山の努力を重ねてきました。お肉を切り分け盛り付けるサービス「デクパージュ」を披露した際、審査員が「ブラボー!」と拍手してくださるほど完璧に技術を身に付けました。世界ーになれたのは、このような誰にも負けない技術も欠かせませんが、自己主張や表現力を身に付けたことが理由ではないかと思います。日本人は技術だけで勝負しがちですが、審査員は外国人ですから自分の意見や考えをしっかり主張できないと世界一にはなれない。しっかり目を見て話し、ダイナミックに身振り手振りを加えて演じることを徹底的にトレーニングしました。

ー「世界一」を経験されて、ご自身に大きな変化はありましたか?

世界大会で優勝してから日本でもサービスが注目されるようになり、私自身も大きな心境の変化がありました。それは、これまでのスキルや経験を生かし、自分のためよりも世の中に貢献したいと考えるようになったのです。そこで所属していたシャトーレストランジョエル・ロブションを思いきって退職し、独立を決意しました。現在は起業し、様々なレストランのメートル・ドテルとして接客や人材育成、利益向上のアドバイス等を行っています。現在、数店舗のレストランに立っていますが、顔見知りのお客様が私のいるお店にわざわざ足を運んでくださることがあります。「初めて行くレンストランでも宮崎さんがいるなら安心だ」と、おっしゃってくれて。これはつまり、料理やプランドでお客様を呼ぶのではなく、人がお客様を呼ぶ時代であり、個人がプランドであり商品であるということです。ですから、これからの時代により求められるのは「人間味」。人間味でいかに料理に価値を付けられるかです。裏表なくピュアな気持ちで一生懸命に心と心を通じ合わせるような接客ができる人です。THLでは人間力を高める教育をされるとお聞きし、とても共感しました。技術や知識は自分でいくらでも得られますから、人間力を高めるためには会話をしてコミュニケーションを取ってください。
お客様だけでなくスタッフやオーナー、自分自身、関わるすべての人が幸せになれる方法をいつも考えているような、人の温度を感じるメートル・ドテルが増えることを願っています。

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内側にヒョウ柄を施したデザイン性も兼ね備えたこだわりの一着。