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スペシャルインタビュー ヒルトン横浜 / ケン・ホテル&リゾートホールディングス HILTON YOKOHAMA

SPECIAL INTERVIEW

地域へ根付き、 貢献度を高めることで
ホスピタリティは高まっていく。

「プレミアホテル-TSUBAKI-札幌」「京都山科 ホテル山楽」「ハイアット リージェンシー那覇 沖縄」など国内28のホテルと、
「ヒルトン グアム リゾート&スパ」など海外9のホテルを所有・運営。2022年に沖縄に「琉球ホテル&リゾート 名城ビーチ」、
2023年9月には「ヒルトン横浜」と、音楽アリーナ「Kアリーナ横浜」を開業。

[ 株式会社ケン・ホテル&リゾートホールディングス 常務取締役 ]
[ 滋慶学園COMグループ教育顧問 ]
佐藤健人
KENTO SATO

2014年ケン・コーポレーション入社。’15年ハイアットリージェンシー那覇沖縄総支配人、’22年琉球ホテル&リゾート名城ビーチ総支配人就任。現在、オクマプライベートビーチ&リゾートを運営する株式会社琉球ホテルリゾートオクマ、ヒルトン横浜を運営する株式会社ケン・ホテルマネジメント横浜MMなど、6つのホテルの代表取締役をつとめる。

[ 学校長 ]
小川正人
MASATO OGAWA

1978年全日本空輸株式会社入社。2009年 執行役員営業本部副本部長、’11年 上席執行役員名古屋支店長、’15年4月株式会社ANA総合研究所取締役会長就任。一般社団法人ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構理事長をつとめ、現在も地域活性化に邁進している。00年東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校校長就任。

横浜の観光地図を塗り替える
ヒルトン横浜とKアリーナ横浜の開業

2023年9月に開業したヒルトン横浜と、 音楽に特化した大規模アリーナ「Kアリーナ横浜」を手掛けるケン・ホテル&リゾートホールディングスの佐藤常務と、 本校小川校長が、観光を通して地域を盛り上げる、その仕事への思いと意義を語り合う。

エンターテインメントとホスピタリティを
ともに味わっていただきたい

ーヒルトン横浜とKアリーナ横浜開業にあたり、もっとも意識したことはどんなことですか?

佐藤 お客様にエンターテインメントとホスピタリティをともに味わっていただきたい、ということです。そこでヒルトン横浜は、通常の独立したホテルとしてだけではなく、Kアリーナとの連動を考えました。Kアリーナは音楽専用のアリーナとしては世界一の規模、2万人を収容します。その方々にライブの前後をどう楽しんでいただくか。アリーナのすぐ横のヒルトン横浜のレストランやバーの営業時間、メニューなども意識し、さらにはバースタッフの制服に、音符のマークを入れるなど、ホテル全体にも音楽の要素を取り込んでいます。アリーナの中にもバーをつくり、もちろん音響、照明の部分もハイスペックの機材を多く入れております。このエンターテインメントとホテルのコラボレーションによって年間1,000万人がこの地域を訪れると、私たちは予想しています。

小川 ヒルトン横浜を起点に、横浜から関東圏に観光に出るスタイルも根付いていくはずです。

ーケン・ホテル&リゾートホールディングスは、沖縄、石川、そして横浜と地域を発展させていますが、今後の戦略を教えてください。

佐藤 地域へ根付き、貢献度を高めることを目指し、ひとつの地域で複数のホテルを展開しています。沖縄には4軒ホテルがあり、約1,200人の従業員がいて、その多くが地元の方。新卒も地元で70名以上毎年採用しています。今後も地域に誇りに思っていただけるホテルであることを目指します。

小川 街づくりをして、地域貢献をする。だからホスピタリティは生まれます。その街の人たちだからこそ、わざわざいらしたお客様にその地を好きになってもらいたいとより強く思うはずです。

チェックインは機械でもできるけれど
お客様を笑顔にすることは人にしかできない

ー旅行もライブも行けない、パンデミックの時代を経て、観光業界のあり方は変わりましたか?

小川 その期間、世の中の情報に対する考え方が変わりましたよね。コマーシャルや広告など、与えられる情報ではなくて、SNSなどを通して自分から情報を探し、あるいは発信していくことが当たり前になった。そのなかで、素晴らしいもの、サービス、ずば抜けたコンテンツさえあれば、口コミですぐに広がっていくようになりました。

佐藤 かつて、ホテルは旅行会社に部屋を埋めてもらい、直接お客様に自分たちの魅力を発信してこなかった。けれど今は、SNSなどを駆使するようになりましたし、お客様が発信したくなるようなずば抜けたサービスをつくることに集中できています。また、自動チェックインマシンを導入するホテルも増え、だからこそより、ホスピタリティの価値が上がったと感じています。チェックインという機能はマシンでもできますが、いらした方を笑顔にすることは、人にしかできませんから。

小川 マシンに置き換えられるものは置き換えていくけれど、本質的なホスピタリティ、人と人のコミュニケーションは決してなくなりません。おっしゃるとおり、それどころか、より価値のあるものとしてさらに求められるようになるでしょう。

ー現在、海外からのゲストが増えていますが、国内のゲストの方も泊まりやすくするために、考えていることはありますか?

佐藤 ホテル料金は時期により変動します。海外のお客様だと多少変動があっても、いいホテルであれば選ばれますが、頻繁にいらっしゃる国内のお客様は 「先月とだいぶ値段が違うな」と残念に思うでしょう。ヒルトン横浜に関してはライブがある日のレートが上がりがちですが、金額の天井をつくり、大幅に変わらないように考えています。

小川 ホテルというものは、不動産でもあり、飲食ビジネスでもある複合的なものです。お客様を第一にするホスピタリティはもちろん、どう運営していくか、ビジネスを学ぶことも重要です。

ー新しい時代を生き抜くホテルをつくるため、今から何を勉強しておけばいいでしょうか?

佐藤  ホテルはヒューマンビジネスですので、人間力を磨くこと。ホテルとしても、働く人が成長できる環境にあるかどうか、常に気を配っています。

小川 「あなたがいるからこのホテルを選んだ」と言ってもらえるよう、そのホスピタリティを本校で学んでほしいですね。

LECTURE

佐藤健人社長による特別講義

教科書には載っていないホテル業界とは?

普段は聞けないビジネス的視点でのホテルのお仕事など貴重なお話を伺いました。ホテルの運営形態や契約形態を知ることで就職活動の際にも役立つ大切なポイント。佐藤社長の会社の運営形態は、日本では珍しいホテルの所有から運営までを行う「直営方式」。高級不動産を扱うグループ会社だからこその強みについて知ることができました。

ヒルトン横浜

ハイアット リージェンシー 横浜

琉球ホテル&リゾート 名城ビーチ