空港で仕事をするには?職種や必要な資格・スキルや目指せる学校を紹介
小中学校の頃、空港に見学に行って「空港で働きたい!」と憧れを抱いた方も多いでしょう。
空の玄関口として最高のおもてなしをする空港の仕事は、人気の高い職業です。
でも、「空港ってどんな仕事があるのだろう」と思いませんか。
この記事では、空港ならではの特殊な仕事の種類や、就職する方法などについて解説します。
空港で働きたいと考えている方は、ぜひご一読ください。
目次
空港の仕事とは?
空港で働いているのは、飛行機に乗ることが仕事のパイロットやCA(キャビンアテンダント)だけではありません。
飛行機を整備する人や、誘導する人、機内食を用意する人、航空券の発券や搭乗手続きをする人、空港の案内業務をする人もいます。
どの仕事も空港にとっては欠かせない業務で、複数の会社のそれぞれの仕事が関わり合い、空港を動かしています。
空港は様々な国籍の人や人種が集まる場所のため、予想外の事態も起きやすく、プレッシャーが大きい一面もあります。
しかし、空港の仕事は、多くの国内外の人と接せられる、飛行機に関われるなど、多くのやりがいを感じられる仕事です。
空港の仕事の種類と仕事内容
空港の仕事は様々な職種が関わり合って構成されています。主な仕事は次のとおりです。
- ①パイロット
- ②客室乗務員(CA)
- ③航空管制官
- ④航空整備士
- ⑤グランドハンドリング(航空機支援業務)
- ⑥グランドスタッフ(GS)
- ⑦ケータラー
- ⑧インフォメーション
- ⑨ターミナルサービス
- ⑩運行管理者(ディスパッチャー)
- ⑪空港管理・運営会社社員
この他にも、空港内の売店やレストランで働く人、空港内の警備員や清掃業務をする人などがいます。
具体的な仕事内容を解説します。
①パイロット
パイロットは、飛行機を安全に目的地まで操縦するのが仕事です。
パイロットになるには、4年制大学または大学院を卒業後、パイロット訓練性として航空会社に就職する方法と、航空大学校を卒業して航空会社に入社する方法があります。
パイロットは飛行機1機と乗客の生命を預かる仕事で、非常に責任が大きく、やりがいは大きいです。
また厳しい身体検査が課せられるので、健康であることも大事です。
②客室乗務員(CA)
CAは、飛行機内での接客や、乗客の安全を確保するための危機管理を行います。
女性の憧れの職業として知られていますが、男性もCAになれます。英語のスキルは必須で、TOEIC600点以上は必要という会社が多いです。
また、乗客に快適に過ごしていただくためのホスピタリティ能力や、初対面のクルーともスムーズに業務を進めるためのコミュニケーション能力が必要です。
③航空管制官
航空管制官は、空港にある管制塔で飛行機が安全に離着陸をし運行するために指示をする国家公務員です。
他の管制官や空港職員、気象庁職員などとも連携してパイロットに的確な指示を出す重要な仕事で、コミュニケーション能力も必要です。
小さなミスが大事故につながることもあるので、常に神経を集中しなければいけません。しかし、飛行機が無事にフライトを終えると達成感が得られます。
④航空整備士
航空整備士は、空港で飛行機が安全に運行できるように整備・点検・修理を行う仕事です。
4年制大学または大学院の理系学部、工業高専、航空専門学校などを卒業後、航空会社や整備関連会社に就職するのが一般的です。
理系の知識に加え、チームワークが求められる仕事なので、コミュニケーション能力、語学力も必要です。
完璧な作業が求められるので、責任の大きな仕事です。それだけに無事に飛行機が飛び立って戻ってきたときの喜びは大きいです。
⑤グランドハンドリング(航空機地上支援業務)
グランドハンドリングは、制限区域(ランプ内)、ターミナル内などで飛行機の誘導(マーシャリング)など、様々な地上支援業務を行います。
地上支援業務では、搭乗用階段の着脱、荷物の積み下ろし、給油などの整備や機内清掃も行います。仕事内容は航空機の出発と到着に伴う多くの業務があります。
航空整備士同様、チームワークが大切です。飛行機を誘導するマーシャラーは、ジャンボジェット機が指示通りに定位置で停止した時の達成感がひとしおです。
⑥グランドスタッフ(GS)
航空会社や空港の顔となるのが、グランドスタッフです。
国内線・国際線の航空券の発券や搭乗手続き、搭乗ゲートや到着ロビーでのお客様へのサービスなど、「旅客ハンドリング業務」を行います。
空港には世界中からお客様が訪れるので、スムーズに応対ができるレベルの英語力は必須です。
英語だけでなく、様々な言語に触れておくと有利になります。
お客様の要望を汲み取って応えられるホスピタリティが必要になる他、チームワークを大事にして、飛行機が安全に運航できるようにすることも重要な仕事です。
⑦ケータラー
ケータラーは、機内食の調理が主な仕事です。
出発前・到着後の航空機に機内食を搬入し、雑誌や免税品、医療器具など、機内で使用される物品を保管して運び込む業務もあります。
外国の航空会社に機内食を提供することも多いので、ある程度の英語力が求められます。
いろいろな部署を経由して機内食が届けられるので、他部署とコミュニケーションを取ることも必要になります。
また航空機の機種やお客様の数によって、各便に合わせた臨機応変な対応ができる人が求められます。
⑧インフォメーション
空港ビル内のインフォメーションコーナーで、空港利用者へ旅客の案内を行う仕事です。
ターミナルの施設案内や館内放送、落とし物の管理などの困りごとの対応の他、空港からのリムジンバスのチケット販売、空港周辺の観光地なども案内することもあります。
空港の設備や出入国の規則など、幅広い知識が必要です。外国からのお客様への対応が多いので、英語力も必須になります。
お客様に寄り添って対応できる、ホスピタリティ能力やコミュニケーション能力も重要です。多国籍のお客様から感謝されることが多い仕事です。
⑨ターミナルサービス
ターミナルサービスは、空港ビル内で手荷物カートなどの管理や整理、手荷物の一時預かり、コインロッカーの管理などを行います。
笑顔でお客様の手荷物を預かったり、カートを貸し出ししたりする接客能力を持った、元気な人が求められます。
外国のお客様とも触れ合うことができて、直接お客様から「ありがとう」と感謝して頂くことが多い仕事です。
⑩運航管理者(ディスパッチャー)
運航管理者(ディスパッチャー)は、期待の整備状態や乗客・搭載貨物の重量などもふまえてフライトプランを作成し、パイロットに伝える仕事です。
空港の気象状況や、混雑状況も把握して伝えなければいけません。
悪天候や緊急事態でもお客様が不安にならないよう、安全を守って適切な連携を図れる能力が必要で、「地上のパイロット」とも言われます。
英語力が必要です。さらに、フライトを支える使命感や責任感も求められます。
⑪空港管理・運営会社社員
空港管理・運営会社は、空港旅客ターミナルの建設・管理運営を行う会社です。
空港そのものの管理・運営をして、世界に誇れる空港を作りたい方に向いています。
お客様の満足のためにどんなサービスを提供すればいいか、常にアイデアを考えて、空港内の店舗づくりや空港の良さをアピールしていきます。
空港の仕事に就くための就職先は?
空港の仕事は、航空会社以外にも多くの会社が関わって運営されています。
働きたい職種によって、就職する会社が変わってくるので整理しておきましょう。
空港の仕事に関わっている会社は次のようなところです。
- ①航空会社
- ②空港運営会社
- ③旅客ハンドリング会社
- ④グランドハンドリング会社
- ⑤航空整備会社
航空管制官、入国審査官、税関職員などは、国家公務員の仕事です。
ではそれぞれの会社について、具体的に解説します。
①航空会社
航空会社は、パイロットやCA、グランドスタッフ、ディスパッチャー、航空整備士(技術系総合職)を目指す方が入社します。
エアラインとも呼ばれ、航空機を運航して旅客や貨物を運んでいます。大手はJALやANAで、LCCのピーチ航空やジェットスター・ジャパンなどもあります。
②空港運営会社
空港運営会社はインフォメーションの他、グランドスタッフや、グランドハンドリングも請け負っています。
拠点となる空港によって担当する業務が異なるので、希望する業務が決まっている方は、求人内容を確認しましょう。
③旅客ハンドリング会社
旅客ハンドリング会社は、グランドスタッフやディスパッチャーを担当します。
空港の利用者に対するサービスを提供する会社です。
④グランドハンドリング会社
グランドハンドリング会社は、航空機に合図を出したり貨物を積み下ろしたりする、グランドハンドリング(航空機支援業務)を請け負う会社です。
⑤航空整備会社
航空整備会社は航空機の整備を行う会社です。
航空整備士を目指すなら、航空整備会社に就職する道もあります。
空港の仕事に就くにはどうしたらいい?
空港では多くの会社が様々な業務を行っています。
- ①空港の仕事に必要な資格は
- ②空港の仕事に必要なスキルは
- ③空港の仕事を目指せる学校は
空港で働く仕事に就くにはどうしたらいいか、資格やスキル、目指せる学校について掘り下げます。
①空港の仕事に必要な資格は
空港で就く職種によって、次のような資格が必要になります。
- 事業用操縦士
- 一等(二等)航空整備士
- 運航管理者技能検定
- TOEIC
順に解説します。
事業用操縦士は、パイロットを目指す方が必ず取得する必要がある資格です。
まず航空大学校や航空機操縦を専門とする大学で自家用操縦士の資格を取得し、事業用操縦士の取得に進みます。
日本の自動車で例えれば、自家用操縦士は第一種運転免許、事業用操縦士は第二種運転免許です。
一等(二等)航空整備士は、航空整備士として働く場合必要な資格です。一等と二等の違いは、扱える機体の大きさの違いになります。
運航管理者技能検定は、ディスパッチャーとして働く人が必要な資格です。
実務経験が必要なため、就職後に研修などで経験を積んで取得を目指すことになります。
TOEICは資格ではありませんが、職種によって、TOEIC◯点以上という規定を設けている会社も多くあります。
中でもCAや、グランドスタッフ、空港のインフォメーション業務は600点以上を最低ラインとしている会社が多いです。
空港で働く上で語学力があることはアピールポイントになりますので、高い点数を取れば多くの職種で有利です。
②空港の仕事に必要なスキルは
空港の仕事は多くの職種が集まる場所で、それぞれの仕事が連携して空港を形作っています。
そのため、直接お客様にかかわる仕事はもちろん、従業員同士の連携のためにもコミュニケーション能力は必須です。
空港は空の玄関口にもなる場所ですので、おもてなしの心である「ホスピタリティ能力」も必要になります。
また、お客様が安心して快適に空の旅を楽しんでいただくため、使命感や責任感を持って仕事をしないといけません。
③空港の仕事を目指せる学校は
空港の仕事は、就職前に仕事についての知識を身に着けておくと有利な場合もあります。
- ①大学
- ②短大
- ③専門学校
ではそれぞれの学校で学べることを解説します。
①大学
パイロットを目指す方は、4年制大学または大学院か、航空大学校を卒業する必要があります。
その他の職種は、必ずしも大学を卒業する必要はありません。また大学を卒業していると有利ということもありません。
パイロット以外を目指す方で航空機について幅広く学びたい、観光学について詳しく知っておいて空港以外の業務に就いても活かしたい、という方はおすすめです。
ただし、他の2校に比べて実習が少ない場合があるのと、観光学以外の授業が多いので、「観光を専攻したい」という人には少し相性が悪いです。
②短大
短大から空港の仕事を目指すなら、国際コミュニケーション学科や観光学科があります。
ただし、空港業務に特化して学べる学校は少ないです。
③専門学校
「将来は空港で働きたい」と決まっている方なら、空港の業務を専門的に学べる専門学校をおすすめします。
航空整備士ならば、就職実績のある専門学校で航空整備士の資格を取得するのが一般的です。
専門学校のエアーラインコースなら、CAやグランドスタッフなどに必要な英語力の他に、接客やメイク、ホスピタリティを効率よく学ぶ事ができます。
空港での業務に必要な接客やグランドスタッフの実務を学んでおくことで、必ず有利になります。
東京ホテル・ウェディング&IR専門学校は、有名航空会社と提携し、接客やホスピタリティなどを実践的に学ぶことができます。レベル別英会話クラスで語学力も上がるので、TOEICの点数向上にも役に立ちます。
体験入学や個別相談会も開いているので、ぜひ参加されて検討してみてください。
空港の仕事に就いて最高のホスピタリティを世界の人へ届けよう
空港の仕事は、いろいろな会社の様々な職種が連携して、一つの空港を作っています。
どんな仕事も空港にとって欠かすことのできない仕事で、乗客の空の旅を守る、責任感や使命感が必要なやりがいのある仕事です。
英語力やホスピタリティが求められるので、空港の仕事に就きたい場合は、早めに準備しておくことが求められます。
東京ホテル・ウェディング&IR専門学校は、英語を徹底的に学び、航空会社など実際に業務に携わっている人から実践的な業務を学べます。また、一流のホスピタリティも学べる環境が用意されています。
空港で仕事をしたい方でしたら、事前に専門的な知識を学ぶことで確実に有利になります。
体験入学や個別相談会も行っているので、ぜひ参加してみてください。
また、ネット出願もできるので、「空港で仕事がしたい」という方は、この機会に一歩を踏み出してみてください。
ぜひ、空港の仕事に就いて最高のホスピタリティを世界の人へ届けましょう。