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旅行業務取扱管理者とは?資格保有のメリットや目指す方法も解説!

「旅行業務取扱管理者ってどんな資格?」「旅行業界を目指すためには必要?」と疑問に思っている人もいるでしょう。

旅行業務取扱管理者は、旅行会社が提供するサービスの品質や安全性を確保するために旅行業務を管理、監督する人です。資格を保有していなくても旅行業界は目指せますが、長く働くには役に立つ資格であるといえるでしょう。

この記事では、旅行業務取扱管理者の種類や仕事内容、資格取得のメリットなどを紹介していきます。目指す方法についても解説しているので、旅行業務取扱管理者の資格に興味のある人は、最後まで読んでみてください。

旅行業務取扱管理者とは

旅行業務取扱管理者とは

旅行業務取扱管理者とは、旅行業界で唯一の国家資格です。旅行業務を管理、監督するための資格で、旅行業者の営業所には、原則として資格保有者を1人以上おかなければならないと法律で定められています。

資格取得のためには、国家試験に合格する必要があります。年齢や学歴、実務経験の有無に関わらず誰でも受検できますが、出題範囲が広く難易度も高いといわれているため、受験科目に応じた対策や勉強が重要です。

旅行業務取扱管理者には、取り扱える範囲が異なる以下の2つの種類があります。

  • 総合旅行業務取扱管理者
  • 国内旅行業務取扱管理者

それぞれ取り扱える範囲や試験科目について詳しくみてみましょう。

総合旅行業務取扱管理者:国内・海外が取り扱える

総合旅行業務取扱管理者は、国内と海外の両方の旅行業務が取り扱える資格です。試験は以下の4科目となります。

  1. 旅行業法及び関係法令
  2. 旅行業約款及び関連約款
  3. 国内旅行実務
  4. 海外旅行実務

国内旅行業務取扱管理者の資格と比べて試験範囲が広く、難易度も高いといわれています。国内旅行業務取扱管理者の試験に合格している人は試験科目の一部が免除されるため、まずは国内の資格を取ってから目指すのもよいでしょう。

なお、総合旅行業務取扱管理者の試験は一般社団法人日本旅行業協会(JATA)が実施しています。

国内旅行業務取扱管理者:国内のみ取り扱える

国内旅行業務取扱管理者は、国内の旅行業務のみが取り扱えます。試験は3科目で、出題範囲は以下のとおりです。

  1. 旅行業法及び関係法令
  2. 旅行業約款及び関連約款
  3. 国内旅行実務

総合旅行業務取扱管理者と異なる点は、科目に海外旅行実務がないことです。なお、試験は一般社団法人全国旅行業協会(ANTA)が実施しています。

旅行業務取扱管理者の仕事内容

旅行業務取扱管理者の仕事内容

旅行業務取扱管理者の職務は、旅行の品質と安全性を確保するために旅行業務が適正におこなわれているかを管理・監督することです。具体的には、以下の業務の管理や監督をおこないます。

  • 旅行商品の企画・開発
  • ツアーの手配・管理
  • 契約書の作成・確認
  • 顧客の対応とトラブル対応
  • 広告の適正化
  • 店舗の運営管理

自分の顧客だけでなく、他のスタッフがお客様へ旅行の申込み内容を説明し、契約を交わすことについての管理・監督もおこないます。旅行のプロフェッショナルとして、責任のある役割といえるでしょう。

旅行業務取扱管理者になるメリット

旅行業務取扱管理者になるメリット

旅行業務取扱管理者の資格を取得すると、いくつかのメリットが得られます。

ここでは、考えられる4つのメリットを紹介していきます。

  • 就職する際のアピールの一つになる
  • 全国通訳案内士の試験の一部が免除される
  • 独立に役立つ
  • 他業界でも活かせる

それぞれ具体的にみていきましょう。

就職する際のアピールの一つになる

資格を取得すれば、旅行業界へ就職する際のアピールの一つになります。国家資格の取得は容易ではありません。そのため、資格の保有は努力してきた証となり、旅行業界への志望度の高さや熱意が伝えられるでしょう。

資格があることで必ずしも就職に有利になるとは限りませんが、一つの武器として有効に使えます。

全国通訳案内士の試験の一部が免除される

旅行業務取扱管理者の資格を持っていると、全国通訳案内士の筆記試験で日本地理が免除されるメリットがあります。全国通訳案内士とは、近年需要が高まっている通訳案内士として働く際、専門性の高さを示すのに役立つ国家資格です。

全国通訳案内士の試験は難易度が高いといわれており、日本政府観光局が公表した「全国通訳案内士試験 受験者及び合格者数・合格基準」によると2023年度の合格率は12.0%でした。

筆記試験は5科目と出題範囲も広いため、日本地理が免除されるメリットは大きいといえるでしょう。

独立に役立つ

旅行業務取扱管理者の資格を保有していれば、将来独立をするときに役立ちます。先述のとおり、原則として資格保有者を1人以上おかなければ旅行業は始められません。

つまり、資格があれば一人でも旅行会社を立ち上げることができるのです。将来的に独立や起業をしたいと考えている人にとって役立つ資格といえます。

他業界でも活かせる

旅行業務取扱管理者の資格取得は、他業界でも活かせるメリットがあります。資格取得するために得た知識やスキルがあれば、幅広い分野での活躍が期待できるでしょう。

具体的に、資格を活かせるのは以下の業界です。

  • 航空業界
  • ブライダル業界
  • ホテル業界
  • 鉄道、バス業界
  • 観光業界

航空業界では航空券の販売や旅行パッケージの提供に関わる業務などで、知識が役立つでしょう。また、ブライダル業界ではハネムーンの手配などの旅行に関わる業務も考えられます。

主に旅行業界を目指す人が取得する資格ではありますが、旅行業界以外でも役立つ可能性があるといえるでしょう。

旅行業務取扱管理者の難易度が高いといわれる理由

旅行業務取扱管理者の難易度が高いといわれる理由

旅行業務取扱管理者の資格にはさまざまなメリットがありますが、取得するのは簡単ではなく、難易度は高いといわれています。国家資格であることも一つの要因ですが、具体的にどのような点が難しいのでしょうか。

ここでは、難易度が高いといわれる理由を2つ紹介していきます。難しい点を理解することで、効果的に対策を講じられるでしょう。

総合旅行業務取扱管理者の合格率が低い

総合旅行業務取扱管理者の合格率が低いため、難易度が高いといわれています。

国内旅行業務取扱管理者と総合旅行業務取扱管理者の、過去3年間の合格率をみてみましょう。

旅行業務取扱管理者の合格率(全科目)

国内旅行業務取扱管理者 総合旅行業務取扱管理者
2021年度 40.9% 7.9%
2022年度 32.9% 13.5%
2023年度 35.7% 6.2%

参照:一般社団法人 全国旅行業協会(ANTA)
一般社団法人日本旅行業協会 (JATA)

総合旅行業務取扱管理者の合格率は10%に満たない年もあります。しかし、国内旅行業務取扱管理者だけでみると30~40%の合格率のため、他の国家資格と比べて難易度が高いとはいえないでしょう。

総合旅行業務取扱管理者の合格率の低さには、「海外旅行実務」を突破する壁が高いことが考えられます。特に、専門用語や慣れない計算が多い航空運賃、出題範囲が膨大な海外観光地理に苦戦する人が多いようです。

資格の種類によって難易度が異なることから、目的を持って資格の種類を選ぶことが重要です。

どの科目も満遍なく勉強する必要がある

旅行業務取扱管理者の合格基準点は、それぞれの科目で6割以上と定められています。そのため、苦手科目を作らずどの科目も満遍なく勉強する必要があります。

具体的な合格基準点をみてみましょう。

旅行業務取扱管理者の合格基準点(2023年度)

国内旅行業務取扱管理者 総合旅行業務取扱管理者
旅行業法及び関係法令 60/100点 60/100点
旅行業約款及び関連約款 60/100点 60/100点
国内旅行実務 60/100点 60/100点
海外旅行実務 120/200点

参照:一般社団法人 全国旅行業協会(ANTA)
   一般社団法人日本旅行業協会 (JATA)

1科目でも合格点に満たない場合は不合格になります。合格を目指すためには、偏りのないように効率よく勉強する必要があります。

旅行業務取扱管理者の資格取得のための勉強方法

旅行業務取扱管理者の資格取得のための勉強方法

旅行業務取扱管理者について詳しく理解できれば、資格取得するための勉強方法を把握しましょう。

主に以下の4つの方法から資格を目指せます。

  • 独学
  • 通信講座
  • 大学・短大・専門学校
  • 専門学校

それぞれ具体的にみてみましょう。

独学

参考書などを使用し、独学で勉強することも可能です。通学時間がかからず、費用も比較的抑えられるのがメリットです。しかし、出題範囲が広く自力で勉強を進めるのは容易ではありません。特に、「国内旅行実務」や「海外旅行実務」などは出題傾向が把握しづらいため、一人で対策するのは難しいでしょう。

一般的な学習時間の目安は、国内旅行業務取扱管理者で200時間、総合旅行業務取扱管理者で300時間ともいわれています。独学で資格取得を目指す場合は、スケジュール管理とモチベーションの維持も重要になってきます。

通信講座

通信講座は生活スタイルにあわせて勉強ができるため、特に忙しい人におすすめの方法です。合格までの道筋を立てた教材やカリキュラムが準備されており、効率的に合格を目指せるでしょう。

しかし、基本的には用意されたテキストを使って、自力で勉強を進めていきます。なかには添削や質問ができる通信講座もありますが、モチベーションが維持できなければ長く続かない人もいるでしょう。そのため、独学と同じようにスケジュール管理とモチベーションの維持が大切になってきます。

大学・短大

大学や短大のなかには、旅行業務取扱管理者の資格を目指せる学部や学科もあります。たとえば、観光学部や人文学部、グローバルコミニケション学部などです。大学や短大に通いながら資格を目指すと、旅行だけでなく幅広い知識を身に付けることができるでしょう。

一方、単位取得や旅行以外の勉強もしなければならないため、多忙になり資格取得に時間をかけられないことも考えられます。また、周りの学生が同じ資格を目指している人ばかりとは限りません。

大学や短大で学びながら資格取得を目指す場合は、どの学部や学科にするのか慎重に選ぶ必要があるでしょう。

専門学校

旅行の専門学校に通いながら資格取得も目指せます。専門学校は、旅行関係に就職したい人が即戦力として働けるように、実践的なスキルを学べる場所です。資格取得だけでなく、旅行業界で働くうえで役立つスキルが身に付けられます。また、同じ目標を持った仲間が多くいるため、難しい資格の勉強も励まし合って乗り越えられるでしょう。

将来的に旅行関係で働きたいと考えている人にとっては、効果的に勉強できる環境といえます。

旅行業務取扱管理者を目指すには専門学校がおすすめ

旅行業務取扱管理者を目指すには専門学校がおすすめ

旅行業務取扱管理者を目指すには、専門学校がおすすめです。旅行業務取扱管理者の資格は、旅行業界を目指す人にとってアピールできる武器になります。しかし、近年では資格の保有だけで就職が有利になるということも少なくなってきています。

東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校では、今後の旅行業界で活躍できる人材になるために6つの視点から学ぶことが可能です。資格取得だけでなく、世界マーケットでの企画やマーケティング、海外のお客様への英語による接客、日本の地域創生プランニングなど、働くうえで役立つさまざまな力が身に付くでしょう。

観光ワールド」は旅行業界を目指す人に2つのコースを用意しています。

  • インバウンド観光マネジメントコース(4年制)
  • 海外観光プランナーコース(4年制)

日本の観光・旅行を学べる専門学校で唯一の4年制であることが特徴です。海外実学研修や留学プログラム、学びながら企業で働けるワーク&スタディなどのプログラムやシステムも充実しています。

旅行業界を目指すために旅行業務取扱管理者の資格を取得したいと考えている人は、ぜひ体験入学や個別相談会をご利用ください。

体験入学・個別相談会

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