ツアーコンダクターになるには?仕事内容や収入や必要な資格を解説
「ツアーコンダクターとして働くにはどうすればいい?」
「具体的な仕事内容は?」
「必要な資格はあるの?」
このような疑問を抱えていないでしょうか。
ツアーコンダクターは、スケジュールから宿泊先の手配など、ツアーの成功に大きく関わる仕事です。
いろいろな国に行けるというイメージもあり、ツアーコンダクターに憧れている方も多いのではないでしょうか。
ただ、ツアーコンダクターにはどうすればなれるのか、必要な資格はあるのかなど、分からないこともあるかと思います。
そこでこの記事では、ツアーコンダクターの仕事内容やなり方を紹介します。
ツアーコンダクターを目指す上での疑問について解説しているので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
目次
ツアーコンダクターとは?
ツアーコンダクターとは、ツアーの予定を管理し、安全かつ円滑に運行するよう調整する仕事です。
よく似た仕事に「ツアーガイド」がありますが、これらは別のものです。
ツアーコンダクターは、スケジュール管理や宿泊先の手配など、「旅の演出家」のような仕事をしています。
それに対しツアーガイドは、観光地でお客様を先導し、案内することが主な仕事です。
ツアーコンダクターにもある程度観光地の知識は求められますが、ツアーガイドは現地の生活事情まで把握することが求められます。
ツアーコンダクターの仕事内容は?
ツアーコンダクターは、ツアーのスケジュールを立て、お客様の安全かつ快適な旅をサポートする仕事です。
- 旅行のスケジュール案内
- 現地スタッフとの打ち合わせ(観光の時間配分)
- 宿泊先や食事の手配
- 病気や盗難などのトラブル対応
- お客様の安全・健康管理
このようにツアーが始まる前から終わるまで、すべてに関わっています。
主に旅の進行を管理するのが仕事であり、ツアーガイドのように観光地の案内をすることはあまりありません。ただし、ツアーに同行することはあります。
ツアーコンダクターになるには?
ツアーコンダクターになるために必要なことをまとめました。
- ①ツアーコンダクターは「旅程管理主任者資格」の取得がおすすめ
- ②ツアーコンダクターに必要なスキル
- ③ツアーコンダクターを目指せる学校
- ④ツアーコンダクターの求人や就職先は?
それぞれ解説していきます。
①ツアーコンダクターは「旅程管理主任者資格」の取得がおすすめ
ツアーコンダクターを目指すなら、「旅程管理主任者資格」を持っておきましょう。
旅程管理主任者資格は「旅行業法第十二条の十一」により、ツアーに同行する主任添乗員に取得が義務付けられています。
添乗員のうちの1人が持っていれば問題ないのですが、取得していれば就職で有利です。
旅程管理主任者資格には、以下の2種類があります。
- 国内旅程管理主任者:国内旅行のみ同行できる
- 総合旅程管理主任者:海外旅行にも同行できる
国内旅程管理主任者の試験では、まずトップ・スタッフまたは一般社団法人日本添乗サービス協会が実施する「基礎相当研修」に参加します。
その後「基礎添乗業務研修」を2日間受けたのち、国内での実地研修に移ります。
日帰りバス研修、国内添乗実習を経て、旅程管理主任者資格の取得です。実際の業務内容を把握した人が受講するため、合格率は98%と非常に高いです。
総合旅程管理主任者の場合もほぼ同じ流れですが、基礎添乗業務研修が3日・英語の試験や海外での実地研修がある点が異なります。試験の難易度が上がるため、合格率は70〜80%です。
②ツアーコンダクターに必要なスキル
ツアーコンダクターとして働く上では、以下のスキルが求められます。
- ①ホスピタリティ
- ②リスクを想定し臨機応変に対応できる
- ③常に勉強し仕事に活かす
- ④英語力
- ⑤コミュニケーション能力
就職に必須な学歴・資格はないですが、こういったスキルがないと働いていくのは難しいでしょう。
順番に見ていきましょう。
①ホスピタリティ
ホスピタリティとは、人に対する思いやり・心からのおもてなしといったことです。
「サービス」という言葉がよく使われますが、これはマニュアル化された対応で「提供されて当然のもの」として捉えられています。
それに対しホスピタリティは、お客様へのサービスを超えたおもてなしです。ツアーに参加するお客様は、それぞれ多種多様なニーズを持っています。
すべてを聞いているとツアーがスムーズに運行できないので、先にお客様の無言の訴えに気づいて対応することが求められます。
具体的には、寒そうにしていたら空調を調整する、英語が苦手なお客様に通訳をしてあげるなどが挙げられます。
お客様が求めていない的外れなことをしても、ホスピタリティの提供はできません。ツアー全体に目を配り、お客様の求めていることを察する力が必要です。
②リスクを想定し臨機応変に対応できる
ツアー中に発生するリスクを事前に想定し、臨機応変に対応することが求められます。旅行先では参加者の体調不良や怪我、混雑するエリアで迷子になるなどのトラブルが発生することもあります。
その際に瞬時に対応を判断できないと、ツアーに悪影響となりお客様も満足できません。トラブルを完璧に想定することは難しいですが、ある程度の事態は予測できます。
事前にトラベルを想定し対応を考えておくことで、臨機応変な対応がしやすくなります。
③ 常に勉強し仕事に活かす
ツアーコンダクターとして働く以上、常に勉強し仕事に活かしていく姿勢が求められます。
「これだけできればいい」というものはないので、常に改善を繰り返し、お客様の満足度を高める努力が必要です。
たとえば、ツアーで訪れる場所について知っていないと、適切なツアー運営は難しくなります。歴史や文化、社会情勢などを常に勉強し、自分の知らない知識を吸収していくことが求められます。
④英語力
英語力は、海外ツアーに添乗するなら必要です。入国手続きの際にはアナウンスを聞き取り、お客様を案内します。
現地ガイドが日本語を話せない方の可能性もあるため、その場合は翻訳しないといけません。
また、国内ツアーでも、外国人のお客様に対応することも多いでしょう。国内外問わず、ツアーコンダクターとして働くなら英語力は必須です。
⑤コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は、ツアー参加者はもちろんツアーに関わるすべての人と接する上で必要です。
ツアーにはバスのドライバーや観光先のレストランの店員さん、現地ガイドなど様々な方が関わります。
事前にツアー会社との打ち合わせも必要ですし、気持ちのいい挨拶や相手の立場を尊重した対応が求められます。
すべての人との関わりがツアーの成功につながるので、コミュニケーション能力は軽視できないスキルです。
③ツアーコンダクターを目指せる学校
ツアーコンダクターは独学でも目指せますが、資格取得のことも考えると学校で学ぶのがおすすめです。
ツアーコンダクターは、専門学校と大学で目指せます。
ここからは、それぞれの特徴や学べる内容について解説します。
①専門学校
ツアーコンダクターになるのに特におすすめなのは、専門学校です。
授業を通して実践的な知識が身に付くほか、学校によっては実際の現場で研修も受けられます。旅行業界に特化したカリキュラムが導入されているので、学習の質が非常に高いです。
実践が中心になっていることが多く、現場での研修を受けられるのも大きなポイントです。
独学では得られない知識や技能を吸収でき、実際に業務を体験することは大きな学びにつながるでしょう。
また、旅程管理主任者資格のための授業もあるので、就職にも有利です。
ツアーコンダクターを目指せる学校は多数あり、どこを選べばいいか迷う人もいるかと思います。
ツアーコンダクターになるための学校は、以下の基準で選ぶのがおすすめです。
- 旅程管理主任者資格が取れる
- 実践的な英語力を磨ける
- 実習が豊富
旅程管理主任者資格は、主任添乗員になるには必要になるものであり、学生のうちに取得しておけば就職でも有利です。
学校の授業を通して資格の勉強もできれば、スムーズに合格しやすいです。
また、海外ツアーの仕事もするなら英語力は必須です。ただ英語が話せるだけでなく、業務に使える実践的な英語学習が望ましいでしょう。英語学習に加えて実習が豊富なら、国内外で通用するツアーコンダクターを目指せます。
東京ホテル・ウェディング&IR専門学校なら、上記の基準をすべて満たしています。
体験入学や個別相談会も行っているので、活用してみてください。
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②大学
大学でもツアーコンダクターになるための学習ができます。具体的には、サービス経済学部や語学系の学部などです。
また、旅程管理主任者資格のための授業も受けられます。
ただし、大学はどちらかというと知識を身につける側面が強く、専門学校ほど実践的な学習はできません。
実践的なスキルを身につけたいなら、専門学校がおすすめです。
④ツアーコンダクターの求人や就職先は?
ツアーコンダクターの求人や就職先は、旅行会社(正社員)か乗務員派遣会社の2種類です。
中でも乗務員派遣会社は、旅行会社系列と独立系に分かれます。
ツアーコンダクターの就職先について、以下の表にまとめました。
就職先 | 特徴 |
---|---|
旅行会社(正社員) | 総合職として入社し、旅行に関する業務を一通り担当。
必要に応じて旅行に同行することもある。 |
乗務員派遣会社(独立系) | 派遣先が複数あるため、異なるパッケージツアーを扱うこともある。バスツアー・海外ツアーなど、専門分野を持っていることも多い。 |
乗務員派遣会社(旅行会社系列) | 親会社が企画するパッケージツアーをメインに担当。修学旅行のような受注型の旅行に添乗することもある。 |
かつては旅行会社の正社員が、代表的な就職先でした。
近年ではツアーコンダクターをメインに行う派遣が増加しており、派遣社員として働く人も増えています。そのため、正社員だけでなく、派遣社員として働くことも選択肢に入れるといいでしょう。
ただツアーコンダクターは、添乗した際に現金の盗難や事故などのトラブルに遭う可能性が0ではありません。
派遣で働く場合は、旅行傷害保険や添乗員職業賠償責任保険に加入しているかも、よく確認しておきましょう。
ツアーコンダクターの収入は?年収は?
ツアーコンダクターの収入は、日給制であることが多いです。
国内添乗だと7,000〜1万2,000円、海外添乗で8,000〜2万5,000円ほどとなっています。
参照:賃金形態と社会保険について|TCSA 一般社団法人日本添乗サービス協会
ツアーコンダクターの収入を上げるには、経験年数や派遣先での評価を高めるのが一般的です。
ホテル・旅行業界で見ると20代の年収は平均328万円ですが、30代になると平均429万円に増加しています。
参照:ホテル・旅行|業種別平均年収ランキング|マイナビエージェント
ツアーコンダクターに向いている人の3つの特徴
ツアーコンダクターを目指している人の中には「自分は向いているのかな?」と、心配している人もいるかと思います。
以下3つの特徴が当てはまるなら、ツアーコンダクターに向いている可能性が高いです。
- ①明るく社交的な人
- ②相手のことを考えて行動できる人
- ③旅が好きな人
順番に見ていきましょう。
①明るく社交的な人
ツアーコンダクターは、参加者や現地ガイドなどたくさんの人と接する仕事です。明るい性格で初対面から仲良くなれる人は、ツアーコンダクターに向いています。
ツアーコンダクターがコミュニケーションが円滑ではない・暗い雰囲気の人だと、お客様はツアーを楽しみづらいです。
明るく社交的な人は、安心して楽しめる雰囲気を作れるという面でも適しています。
②相手のことを考えて行動できる人
ツアーコンダクターは、相手のことを考えて行動できる人であることが望ましいです。
ツアーの前には、以下のようにさまざまなことを考えて準備します。
- どんなスケジュールにするか?
- 起こりうるトラブルは何か?
- 観光情報をどう伝えるか?
ツアー前は早朝から夜までの作業することも多く、時間をかけてお客様に満足してもらうにはどうすればいいかを考えています。
いかにお客様の気持ちを想像できるかがポイントなので、相手のことを考えて行動できる人なら、いいツアーの企画・準備ができます。
③旅が好きな人
ツアーコンダクターになる人の多くが旅好きで、国内外問わず旅行しています。ツアーコンダクターは、ガイドブックに載っていない情報を伝えることもあります。
自分が旅行で現地に行ったことがあれば、独自情報を知っているかもしれません。旅が好きな人なら、お客様に旅の良さを伝えるのに向いています。
また、ツアーの自由時間は参加者の要望を聞いて同行することもあり、旅行好きの人なら仕事ではりますが、お客様と一緒に旅先を楽しめます。
ツアーコンダクターのやりがい・魅力
ツアーコンダクターのやりがいは、なんといってもお客様に旅行を通じて楽しんでもらい、笑顔を引き出せることです。
中には直接お礼を言ってくれる人もいるので、自分の仕事に大きなやりがい・喜びを感じられるでしょう。
また、旅行を仕事にできるので、いろいろな場所と人に関わりを持てるがツアーコンダクターの大きな魅力です。同じツアーは二度とないので、毎日変化を楽しめます。
さらに、ツアーコンダクターの仕事を通じて、様々な場所に行けるのも魅力の一つです。
ツアーコンダクターを目指すなら専門学校が最適
最後にここまでの内容をまとめます。
- ツアーコンダクターは旅行の予定を管理し運営する仕事
- 「ホスピタリティ」や英語力が求められる
- 独学より学校で学ぶのがおすすめ
ツアーコンダクターに必須の「ホスピタリティ」や「英語力」は、一朝一夕で身につけられない上に、独学では習得が難しいです。
将来的に必要になる資格の取得や実践的な技能を身につけることを考えると、学校で学ぶのが近道です。
特に専門学校は、現場での研修を通して実践的に学べるため、ツアーコンダクターを目指すには最適です。
その中でも「東京ホテル・ウェディング&IR専門学校」は、以下の強みがありおすすめの専門学校です。
- 英語力とホスピタリティをプロから学べる
- 産学連携教育プログラム
- 4年制教育
一流のツアーコンダクターに求められる英語力とホスピタリティを、現場で活躍するプロから学べます。
また、産学連携(業界と連携したカリキュラム)に力を入れており、多数の企業のご協力のもと学習を進めています。
ツアーコンダクターを目指せる「リゾート・観光テクノロジーコース」は4年制なので、学習期間も多く充実した生活を送れます。
体験入学や個別相談会も行っているので、気になる人は問い合わせください。
ネット出願なら自宅にいながら、24時間いつでも出願が可能です。
ツアーコンダクターになりたい方は、ぜひ第一歩を踏み出してみてください。