専門学校2年制と4年制の違いとは?大学との違いも解説

専門学校では、学科やコースによって学ぶ年数が異なります。大学は4年間、短期大学は2年間と決まっているのに対し、専門学校では目指す職業や資格に応じて1年から4年までの学科が設けられています。
多くの専門学校では2年制の学科が中心で、実践的な職業教育をおこなっています。また、より専門性の高い分野では4年制の学科があり、学ぶ年数によって学習内容の深さや取得できる資格が異なります。
本記事では、専門学校の2年制と4年制の違い、そして4年制専門学校と大学の違いについて、詳しく比較しながら説明していきます。
目次
専門学校の2年制と4年制は何が違う?
専門学校の2年制と4年制では、学ぶ年数が違うだけでなく、卒業時にもらえる称号や取得できる資格も異なります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
2年制の特徴
専門学校では2年制の学科が最も多く設けられています。2年間で仕事に必要な知識と技術を実践的に学び、多くの学生が卒業後すぐに就職を目指します。
2年制の専門学校を卒業すると「専門士」という称号を得られます。専門士は短期大学卒業と同等であり、大学への編入学も可能です。専門士の称号を得るためには、2年以上の修業と1,700単位時間以上の授業の履修が必要です。
4年制の特徴
4年制専門学校では、より専門的な知識と技術が必要な分野を学びます。4年間かけて高度な専門性と実践力を身につけ、専門性を活かした就職や進学を目指すことができます。
4年制の専門学校を卒業すると「高度専門士」という称号を得られます。高度専門士の称号を得るためには、4年以上の修業と、3,400単位時間以上の授業の履修が必要です。
専門学校4年制と大学は何が違う?
大学と4年制専門学校は、どちらも4年間学ぶ教育機関ですが、学び方や学校生活には大きな違いがあり、入学試験の方法や卒業後の進路なども異なります。ここでは、大学と4年制専門学校の一般的な違いを比較します。
項目 | 大学 | 4年制専門学校 |
---|---|---|
教育内容 |
・幅広い分野の専門知識を学 ・産学連携教育がない場合もある ・座学中心 ・実習は少なめ |
・仕事に役立つ知識と技術を学ぶ ・産学連携教育がある ・業界で活躍するプロから直接学ぶ ・実習が多め |
卒業で得られる称号 |
学士 短期大学士(短大の場合) |
高度専門士 |
卒業までの年数 |
4年 ※医学部・歯学部などは6年 |
4年 |
卒業に必要な単位 | 124単位以上 | 124単位以上 |
科目の選び方 | 選択科目が多く、興味に応じて自由に選択可能 | 大学と比べると選択科目は少なく、決められたカリキュラムで学ぶ |
部活・サークル活動 | 大学の規模によって異なるが、充実している | 大学と比べると種類は少ない |
入試方法 | 一般・総合型・学校推薦型選抜 | 一般入試・AO入試・推薦入試 |
入試の難易度 | 大学により大きく異なる | 大学と比べて受験しやすい傾向 |
入試日程 | 共通テストは1月。大学の個別の入試(一般選抜)は2、3月がピーク。 | AO入試の出願は9月頃から、推薦入試は10月頃から、一般入試は11月頃からが一般的。 |
卒業後の進路 | 就職のほか、大学院進学という選択肢もある | 特定の資格が必要な業界や職種への就職のほか、大学への編入学や大学院入学の選択肢もある |
大学と4年制専門学校の違いについては以下の記事で詳しく説明しています。
関連記事:高度専門士と大卒の違いは?就活でのメリットや大学院進学の要件を解説
専門学校4年制のメリット・デメリット
4年制専門学校では、大学と同じ4年間で、将来の仕事に必要な専門知識や技術を身につけることができます。
ここでは、4年制専門学校に進学する際のメリットとデメリットについて説明します。
メリット|大卒と同等の扱いを受けられる
4年制専門学校を卒業すると「高度専門士」という称号を得られます。高度専門士は、大学を卒業した人が得る「学士」と同等の価値があります。そのため、企業の就職活動においても、高度な専門知識や技術を持つ即戦力として評価されることが多く、大卒と同等の扱いを受ける機会が増えています。
さらに、高度専門士は大学院への直接進学が可能です。これに対して、2年制や3年制の専門学校を卒業した場合は、まず大学に編入する必要があるため、高度専門士のほうがよりスムーズに進学の選択肢を広げられます。
メリット|専門分野の資格を取得できる
4年制専門学校では、資格取得を目指すための特化型カリキュラムや手厚いサポート体制が整っています。
たとえば、保育士や介護福祉士の資格は卒業と同時に取得できます。また、建築士や自動車整備士のように、卒業後に国家試験の受験資格を得られる学科も多くあります。学びながら資格取得の準備ができる点は、4年制専門学校ならではの強みです。
デメリット|専門卒では応募できない職種がある
4年制専門学校は実践的な職業教育が特徴ですが、専門学校卒業では応募できない仕事もあります。たとえば、医師や歯科医師、薬剤師などの医療の資格は、大学でしか取得できません。
また、大手企業の総合職や学校の先生など、大学卒業が必要な仕事もあります。希望する仕事がある場合は、どのような資格や卒業資格が必要か、事前によく調べておくことが大切です。
大学のメリット・デメリット
大学では、4年間の学びを通して、専門的な知識と幅広い教養を身につけます。ここでは、大学に進学した場合のメリットとデメリットについて具体的に解説していきます。
メリット|幅広い教養が身につく
大学では、各学部の専門科目を中心に学びを深めます。たとえば、経済学部では経済理論や金融論、統計学などを体系的に学べます。これに加えて、教養科目として人文科学、社会科学、自然科学、芸術、スポーツなど、さまざまな分野の授業が用意されており、興味のあるテーマを自由に選択可能です。
専門的な知識とともに幅広い分野の知識を得られるため、視野が広がり、複雑な問題に柔軟に対応する力が養われます。
メリット|卒業後の進路の選択肢が広い
大学を卒業すると、将来の進路について多くの選択肢を得られます。たとえば、総合職など大卒以上を条件とする求人に応募が可能です。自分の希望する進路に挑戦しやすくなります。
さらに、学士の学位を持つことで、大学院への進学や海外留学など、専門性をさらに高める道も開けます。高卒や専門卒では難しいとされる職種や進路にも挑戦できる点が大学進学の大きなメリットです。
デメリット|入試の難易度が高い
大学入試は専門学校に比べて難易度が高く、合格のためには計画的な受験対策が必要です。
特に、有名大学を目指す場合は、高校1年生や2年生の段階から準備を始める必要があります。受験科目が多い国公立大学の場合、全ての科目でバランスよく学力を伸ばすことが重要です。
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専門学校で学ぶ年数は、目指す職業や取得したい資格によって異なります。多くの専門学校は2年制で効率よく知識や技術を学ぶことができ、4年制ではさらに専門的な知識を深めて高度専門士の称号を取得できます。
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