ショコラティエになるには?意味や仕事内容や給料を専門学校が解説!
お菓子を作る仕事で有名な職業はパティシエですが、世界では、ショコラティエという職業も知られてきました。しかし、日本での知名度はまだ低く、下記のような疑問を耳にします。
「ショコラティエもお菓子を作る職業なの?パティシエと違うの?」
「ショコラティエという職業のことをよく知りたい」
本記事では、ショコラティエになるためのポイントや、給料、将来性などを解説していきます。
「ショコラティエになりたい」という方は、ぜひ活用してください。
目次
ショコラティエとは?
ショコラティエとは、お菓子を作る職業の中でも、チョコレートを専門に扱うお菓子職人です。
チョコレートは扱いがデリケートな食品なので、ショコラティエはチョコレートのプロフェッショナルと言えるでしょう。チョコレートの本場であるフランスやベルギーでは古い歴史を持つ職業で、日本では近年になって知られるようになりました。
馴染みがあまりなくても、普段から洋菓子店で買うチョコレートのお菓子はショコラティエが作ったお菓子のことが多いです。
また、スーパーやコンビニで販売されているチョコレートのお菓子も、メーカーに勤務するショコラティエが考案したお菓子のことがあります。
普段意識していないだけで、ショコラティエは身近な存在と言えます。
ショコラティエとパティシエの違いは?
パティシエは洋菓子を専門に扱う職業で、ショコラティエは広義としてパティシエとも言えます。日本でショコラティエという職業の知名度が低い理由はまさにこれで、以前はまとめてパティシエとされていました。
ただし、現在は洋菓子店ばかりでなくチョコレート専門店が増えてきたため、ショコラティエという職業が認知されてきたようです。
したがって、ショコラティエをパティシエと呼んでも間違いではありません。
ただし、「自分はチョコレートの専門家」という認識を持つ為にもショコラティエという職業を認識しておく必要があります。
ショコラティエの仕事内容
ショコラティエはチョコレートのお菓子を作るだけが仕事ではなく、チョコレートのお菓子にまつわる全般を担当します。具体的には商品の企画から参加し、レシピ開発や材料選定、実際の製作などです。
チョコレートはデリケートな食品なので、企画段階から管理方法を考えなくてはいけません。ちょっとしたミスが、味や見た目に大きく影響してしまいます。
実際の製造現場では、チョコレートを溶かしたり刻んだりして、成形や風味付けが主な仕事内容です。
接客も必要なので自ら店頭でPRしたり、場合によってはチョコレート以外のお菓子を作ったりすることもあります。
ショコラティエはマルチにいろんな業務をこなしつつ、確かな技術と深い経験が必要な仕事なのです。
ショコラティエになるには?
ショコラティエになるための決まったルートはありませんが、できるだけ最短距離で無駄なくなりたいもの。
ここでは4つのポイントから、ショコラティエになるための必要なものを解説します。
- 必要な資格
- 必要なスキル
- 学校
- 就職先や求人状況
それでは順番に見ていきましょう。
①ショコラティエに必要な資格
ショコラティエに必要な国家資格はありません。資格より経験や技術が評価の対象となるため、資格を保持せず現場で働くプロも多く存在します。
知識として挙げるならば、お菓子に関する国家資格があります。
- 菓子製造技師技能士
- 製菓衛生師
菓子製造技師技能士は、和菓子と洋菓子に分かれてそれぞれ1級と2級があります。実技と筆記があることから、資格を持っていれば技術と知識の証明になるでしょう。
もうひとつの製菓衛生師は、製菓の技術のほかにも衛生知識が求められます。
2つとも国家資格なので、取得しておけば就職や転職に有利です。
また、飲食店を経営するなら、「食品衛生責任者」の資格がなければいけません。有効期限のない資格なので、開業前に取っておくといいでしょう。
②ショコラティエに必要なスキルは?
ショコラティエに必要なスキルはいろいろあり、チョコレートを操るスキルはもちろん必要です。それ以外にも下記のような製菓技術ではないスキルもあるといいでしょう。
- 語学力
- 体力
- ホスピタリティ
語学力は海外で活動するときにあるとよいスキルのひとつです。
日本のチョコレート専門店はまだ少なく、修行や活動の場を、海外に求める人もいます。その際に語学を習得しておくと、スムーズに話が進むでしょう。
日本の店で働く場合でも、海外のコンクールに参加すれば外国語が必要になるケースもあります。また、そもそも働く店が有名になれば、海外のお客さんも増えるかもしれません。
活動の幅を増やすためにも、語学の習得がおすすめです。
ショコラティエは華やかな仕事に見えますが、体力が必要で地味な作業も多く見られます。実際、ショコラティエの仕事は立ちっぱなしが多く、つらい体勢をとることもあるでしょう。
さらに、大きな鉄板や重い材料を運ぶことも多く、イメージよりも体力が必要です。クリスマスやバレンタインのような繁忙期は、閉店後に仕込みをする場合もあります。
華やかなイメージとのギャップについていけるように、体力作りも欠かせないスキルと言えます。
勤務先によりますが、ショコラティエは厨房にこもって、ただチョコレート菓子を作っていればいいわけではありません。特に繁忙期は、お店に出て接客をする必要があります。
そのときに求められるのは、おもてなしなどの接客スキルです。また、食べてくれる人のことを考える力も重要で、ホスピタリティの精神が欠かせません。
お客さんのことを考えると、自然とお客さんに寄り添った新しいアイデアも浮かぶものです。お菓子職人としての技術だけでなく、語学や体力、ホスピタリティの重要性も覚えておくといいでしょう。
③ショコラティエを目指せる学校は?専門学校がおすすめ
ショコラティエには必要な資格がないため、いきなり店で修行しても問題ありません。しかし、一見近道に見えますが、プロの現場で基礎から学ぶのは大変です。
おすすめは、製菓の専門学校に入学して基礎から学ぶこと。チョコレートの扱い方や作り方、パッケージなどのノウハウをじっくりと学べるほか、食品衛生学も勉強できます。
製菓の専門学校は数多くあり、学校によっては海外研修や語学留学に力を入れています。中でも、東京ホテル・ウェディング&IR専門学校は、ホスピタリティの精神をしっかりと学べ、英語とホスピタリティに力を入れています。
今なら体験入学と個別相談会もしています。
④ショコラティエの就職先や求人は?
ショコラティエの就職先は、主に下記の3つが挙げられます。
- チョコレート専門店、洋菓子店
- ホテル
- お菓子メーカー
チョコレート専門店は日本でも増えていますが、海外に比べるとまだまだ少ないです。一方で、洋菓子店は数多くあるため、パティシエとして勤務しながらタイミングをみて転職や独立を考える人が多いようです。
また、お店ではなくお菓子メーカーに就職する人もいます。大半は、商品開発の部門に配属され、チョコレート菓子の開発に携わります。
開発に携わったチョコレート菓子がスーパーやコンビニに並び、お客さんが直接購入していく姿を見ると店舗では味わえない喜びが得られるでしょう。
チョコレート専門店が少ないため、つねに求人されているわけではありません。欠員が出た場合に募集される場合が多く、アンテナを張っておく必要があります。
ただし、日本にこだわる必要はありません。コミュニケーションに自信があれば、最初から海外での修行もいいでしょう。
また高級ホテル等では季節ごとに独自のチョコレートを企画、販売するため、専門のショコラティエが在籍していることもあります。
日本が劣っているわけではありませんが、海外で得た知識や技術は日本に帰国しても役に立つはずです。文化の違いに触れることで、新たなアイデアが出る可能性もあります。
どの道に進むとしても、チャレンジ精神を忘れないことが成功のカギとなるでしょう。
ショコラティエの給料は?年収は?
一般的なショコラティエの給料は20〜25万円ほどで、年収は340万円ほどと言われています。(https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003084610)ただし、ショコラティエは職人世界のため、実績作りが大事です。
高い実績を作り、名前が知られると、当然ながら年収が上がる傾向にあります。コンクールで賞を受賞したりメディアに取り上げられたりすると、知名度は上がるでしょう。来店するお客さんも増えるはずです。
目先の給料に一喜一憂するより、実力を上げて実績につなげるよう意識しましょう。
また、職人世界ではよくありますが、アルバイトや契約社員でスタートし、下積み期間は給料も20万円前後となることが多いです。
しかし、諦めずに技術を高め実績を作った人は、有名店への転職や独立の道が見えてきます。うまくチャンスをつかめると、大幅な給料アップにつながるでしょう。
ショコラティエに向いている人
ショコラティエに向いている人は、下記のような感覚や性格の人です。
- チョコレートが好きな人
- 繊細な感覚、美的センスを持っている人
- 勉強を続けられる人
- 体力に自信がある人
- 地味な作業でも続けられる人
当然ですがチョコレートやお菓子作りが好きではないと、ショコラティエとして続けていくのは困難でしょう。食べることが好きなだけではなく、トレンドを追ったり情報収集したりすることも好きでないと続きません。苦労して得た知識や技術を形にして、お客さんに喜んでもらいたい人が向いているといえるでしょう。
また、繊細な感覚や美的センスを持っている人も、ショコラティエに向いています。高品質なチョコレートを作るために、細かな配慮が欠かせません。少しでも手を抜いたり雑に扱ったりすると、味や風味、色合いに大きな差が出てしまいます。チョコレートは美しい見た目も重視されるため、技術だけでなく個人のセンスも大切です。
さらに、ショコラティエは常に勉強が必要なため、ストレスなく勉強を続けられる人も向いています。多くの場合、ショコラティエは師匠や先輩の技を盗んで、自分のものしていく必要があります。ほかにも新しい素材や製法が次々と開発されるため、新しい情報に対する感度も重視しましょう。
そして、ショコラティエは体力が必要な職業です。1日中立ちっぱなしで、材料を混ぜるために力が必要で体力を使います。徐々に慣れますが、「思っていたより大変」とならないように、あらかじめ知っておくことが大事です。
さらに、プロのショコラティエとして、商品の品質にバラツキがあってはいけません。そのためには、分量や温度、時間に気を配って、地道な作業を繰り返します。同じ作業をひたすら続けるメンタルの強さも、ショコラティエには必要です。
ショコラティエのやりがいと魅力
ショコラティエのやりがいや魅力は人によってさまざまですが、大きく分けると下記の3つでしょう。
- 自分のアイデアを商品として生み出せる
- 実力を高めれば世界で活躍できる
- 多くの人に幸せな時間を提供できる
ショコラティエは、芸術家的な一面もあるクリエイティブな仕事です。自分の頭にあるイメージやアイデアを、チョコレートとして形にします。何度も試作を繰り返す必要があり、イメージ通りの商品を作れることにやりがいを感じます。
チョコレートは世界中で愛される食品です。世界的なコンクールで受賞すれば、名前は世界的に知られるでしょう。チョコレートの需要がなくなるとは考えづらいため、世界中から求められる可能性があります。
さらに、チョコレートは甘かったり苦かったりする不思議な食品で、幸せを感じる人も多いでしょう。誰かへのプレゼントや自分へのご褒美のように、さまざまな思いがチョコレートに宿ります。
自分のアイデアで生み出されたチョコレートが、誰かの幸せになるかもしれません。チョコレートを食べると幸せな気分になる人は多いでしょう。ショコラティエしか感じられない、貴重でうれしい瞬間。人を笑顔にできる魅力がある仕事です。
ショコラティエの将来性
ショコラティエの需要は、今後も増えると考えられています。チョコレート専門店が少ない日本はまだまだ発展途上です。しかし、徐々に認知度が上がりお菓子全体の市場も大きくなっているようです。今後はチョコレート専門店も増加するでしょう。
また、海外ではすでにチョコレート専門店が多く、活動の幅を海外にまで広げれば実力次第では仕事には困りません。
さらに、店舗を構えるリスクを持たずに、インターネットで販売する手法も確立されました。今までの枠に収まらない活躍が、今後も展開されるでしょう。
まとめ:ショコラティエになって人々に笑顔を届けよう
チョコレートを自分なりにデザインするショコラティエは、大勢の人を幸せにできる魅力ある仕事です。
テレビなどで見られる華やかさの裏には大変な労働がありますが、実力を高めれば世界を股にかけた活動ができます。チョコレートが好きで、体力に自信がある人や勉強を続けられる人は、ショコラティエに向いているかもしれません。
ただしいきなりプロの現場に飛び込むのは難しいので、まずは専門学校に入学することがおすすめです。東京ホテル・ウェディング&IR専門学校の「パティシエ&製パンコース」では、ショコラティエになるための知識が学べます。
体験入学・個別相談会も開いていますので、活用してください。
ぜひ、自分の作った美味しいチョコレートで人々に幸せを届けましょう。