ドレスコーディネーターになるには?給料や必要な資格・スキルを紹介
ウエディングドレス選びは結婚式の準備の中でも、新郎新婦にとって最も楽しみな準備といっても過言ではありません。
そして、そんな一番楽しみなウェディングドレス選びをサポートするのが「ドレスコーディネーター」です。
「ウェディングドレスを選ぶ仕事」と聞くと、とても華やかなイメージがありますが、ドレスコーディネーターは実際にどのような仕事をしているのでしょうか。
この記事ではドレスコーディネーターの仕事内容や給料、必要なスキルなどを解説します。
「ドレスコーディネーターに興味がある」「将来はドレスコーディネーターとして働きたい」と考えている人は、ぜひ参考にしてください。
目次
ドレスコーディネーターとは?
「ドレスコーディネーター」とは、結婚式を挙げる新郎新婦の衣装やアクセサリーを見立てて、アドバイスをする職業です。
お客様の希望を聞き、ウェディングドレスだけでなく、タキシードやお色直し用の衣装、和装や紋付羽織袴(もんつきはおりはかま)など、結婚式や披露宴で新郎新婦が着る全ての衣装に対してアドバイスを行います。
また、新郎新婦の親族の留袖(とめそで)をはじめとした、列席者の衣装選びのサポートもします。
近年ではウェディングドレスや小物のコーディネートだけでなく、ヘアスタイルやメイクの知識を求められることも多くなりました。
挙式のスタイルの多様化で新郎新婦の要望もさまざまですが、ウェディングやファッションに関する幅広い知識を活かし、的確にアドバイスすることが求められます。
ドレスコーディネーターの仕事
ドレスコーディネーターはどんな仕事をしているのでしょうか。
以下の2つを紹介します。
- ドレスコーディネーターの仕事内容
- ドレスコーディネーターの1日の流れ
ぜひ参考にしてください。
ドレスコーディネーターの仕事内容
仕事内容は大きく4つに分けられます。
- お客様のカウンセリング
- 試着のサポート
- 衣装の手直し
- 衣装や小物の手配
カウンセリングはドレスコーディネーターとして一番重要な仕事です。
花嫁さまにとって一生に残るドレスはとても重要なポイントです。
お客様の希望を聞いて、好きなお色やデザイン、当日の式場の雰囲気などを加味して衣装をコーディネートします。
衣装の方向性が決まれば、いよいよ試着です。
ウェディングドレスや袴などは、ドレスコーディネーターが試着を手伝い、サイズや印象を確認します。
ドレスが決まれば、それに合わせたアクセサリーやベール、ブーケなどの小物も決めることが可能です。
より本番のイメージに近づける為に、簡易的なヘアアレンジのスキルがあると良いでしょう。
数多くのドレスから理想の1着を決める作業はとても大変です。
ドレス決定までに1回の来店で決定できるお客様は少なく、結婚式までに数回来店して頂きイメージを詰めていくことがやりがいです。
決定した衣装は、お客様の体のサイズに合わせて手直しや手入れを行います。
そして、レンタルの他にもオーダーやセミオーダーされるお客様もいらっしゃるので、挙式当日のフィッティングに確実に間に合うように商品の手配を行います。
レスコーディネーターの1日の流れ
ドレスコーディネーターの1日の仕事の流れは、一般的に以下のようになっています。
9:00〜10:00 | 結婚式場の開店準備・ミーティング |
10:00〜13:00 | 開店→お客様の対応 |
13:00〜14:00 | ランチ休憩 |
14:00〜19:00 | お客様の対応 |
19:00 | 閉店→残りの事務作業や片付けなど |
空き時間には事務作業や衣装、アクセサリーのチェックを行います。また貸衣装店の場合、式場へ衣装の配達も主な業務です。
また結婚を考えているお客様向けのドレスのPRとしてファッションショーや雑誌などの記事掲載など広報業務も大切です。
平日の仕事終わりに来館されるお客様がいらっしゃる場合や、打ち合わせが多くなる土日は、退勤時間が遅くなることもあります。
ドレスコーディネーターのやりがいと魅力
華やかなイメージのあるドレスコーディネーターの仕事のやりがいや魅力は、主に以下の3つです。
- 日常では扱わない衣装を使って仕事ができる
- 晴れ舞台の衣装を提案できる
- 新郎新婦様から感謝される
それぞれ順に解説します。
新郎新婦様から感謝される
これから式を挙げる新郎新婦は「こんな衣装を着てみたい」という理想のイメージがあっても、それを具体化するのはなかなか難しいものです。
「これこそが理想の一着」という衣装を見つけられれば、挙式前の衣装の決定時点で新郎新婦様は「選んでもらってよかった」と感謝してくれるでしょう。
自分が提案したコーディネートを喜んでいただき「ありがとう」と感謝されるのは、ドレスコーディネーターの仕事のやりがいや魅力です。
日常では扱わない衣装を使って仕事ができる
ウェディングドレスのような豪華なドレスは、結婚式のような特別な行事以外で着たり触れたりすることはほとんどありません。
そのような、人生で何度も着ることがほとんどない衣装を使って仕事ができるのは、結婚式のドレスコーディネーターのやりがいの一つです。
ブランド毎にコンセプトが異なり、毎シーズン新作が発表されます。トレンドに敏感な方、お洒落が好きな方にとっては楽しみながら働くことができるでしょう。
晴れ舞台の衣装が採用される
結婚式や披露宴といった晴れ舞台で、自身が提案した衣装を着てもらえることは、想像以上に嬉しいものです。
挙式に参加している方は、新郎新婦が普段の印象からどれくらいドレスアップされているのかも楽しみにしているでしょう。
「かわいいドレスだね」「ドレスに合ってたよ」という言葉を、式場で耳にすることはドレスコーディネーターとしてのやりがいを感じる瞬間です。
ドレスコーディネーターに求められる能力やスキル
お客様に喜ばれるドレスコーディネーターには、次のような能力やスキルが求められます。
- ホスピタリティ
- コミュニケーション能力
- ブライダル衣装の知識
- 体力
それぞれ解説します。
ホスピタリティ
「ホスピタリティ」とは、心からのおもてなしのことです。
ドレスコーディネーターの感性とお客様の好みが違う場合、提案の仕方によってはお客様に遠慮させてしまうこともあります。
いくらセンスに自信があっても、自分の好みで提案することはホスピタリティとは言えません。
お客様の中には体型にコンプレックスがある方や、好きな色・デザインだけど似合わないと敬遠される方、妊娠中の方もいます。そのようなお客様にもどうしたら喜んでもらえるか、快適に過ごしていただけるか考えることが必要です。
「お客様の喜びが自分の喜び」と考えられるホスピタリティが求められます。
コミュニケーション能力
ドレスコーディネーターは新郎新婦の他、ご親族や他部門のスタッフとの打ち合わせなど、人と話す機会がとても多い仕事です。
お客様の要望や不安を上手く聞き出すヒアリング力や、計画や提案を相手にしっかり伝えて納得してもらえるプレゼン力も必要になります。
さまざまな年代や立場の人に考えを的確に伝え、納得してもらえるコミュニケーション能力を磨いておきましょう。
ブライダル全般の知識
ドレスコーディネーターには、まずドレスに関する専門知識が必要です。似たようなドレスでも色合いや生地の質感で印象が変わるので、知識がないとお客様に合った提案できないこともあります。
また、最適なアドバイスを行うために、ドレスだけでなくアクセサリーやフォーマルウェアなど、礼装全般の知識のほか、ブライダルマナーについても知っておく必要があります。
体力
ドレスコーディネーターは、基本的に立ち仕事です。
試着のお手伝いでは立ったりしゃがんだり中腰になったり、重さのあるウェディングドレスをまとめて何着も運んだりします。
一日中歩き回ることが多くなりますが、晴れの日を迎えるお客様を明るい笑顔でお迎えしなければなりません。
特に、土日は忙しいことも多いので、体力が必要な仕事です。
ドレスコーディネーターに向いている人の特徴
ドレスコーディネーターに必要な能力やスキルを踏まえた上で、向いている人とはどんな特徴があるか見ていきましょう。主に次の3点です。
- ファッションが好き
- 人の喜ぶ顔を見るのが好き
- コミュニケーション能力が高い
順に解説します。
ファッションが好き
お客様に衣装の提案をする仕事なので、ファッションが好きな方には特に楽しい仕事となるでしょう。
また、さまざまなウェディングドレスや小物に囲まれて仕事ができるので、ファッション好きに向いている職業です。
人の喜ぶ顔を見るのが好き
「素敵な衣装を選んでもらえた」「イメージにピッタリの衣装になった」という、お客様の喜びを第一に考えられる方は向いています。
「どうしたら相手に喜んでもらえるか」を考えられる方には、まさに最適な仕事です。
コミュニケーション能力が高い
お客様の要望やコンプレックスを上手に聞き出すことが必要なので、聞き上手な方や人と話すことが好きなコミュニケーション能力が高い方は向いています。
ただし、コミュニケーション能力は経験を積めば後天的に伸ばせるので、今の時点で「ファッションは好きだけど人と話すのは緊張する」とういう人も安心してください。
ドレスコーディネーターに必要な資格は?
ドレスコーディネーターになりたい方が、事前に取得しなければならない資格というのはありません。
しかし、お客様に適切なアドバイスや提案を行うためには、次のような資格を取得しておくと就職に有利になります。
- ブライダルビューティープランナー(全日本ブライダル協会)
- パーソナルカラリスト検定(日本カラリスト協会)
- ブライダルファッションプランナー(全日本ブライダル協会)
- ブライダルコーディネート技能検定(BIA)
それぞれ説明します。
ブライダルビューティープランナー(全日本ブライダル協会)
ブライダルビューティープランナー(全日本ブライダル協会)は美容を学んでいる学生が「ブライダルの基礎知識」を習得するための資格で、全日本ブライダル協会認定校だけが取得できます。
東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校は全日本ブライダル協会認定校ですので、在学中にこの資格を取得できます。
パーソナルカラリスト検定(日本カラリスト協会)
パーソナルカラリスト検定は一般社団法人日本カラリスト協会が主催する検定試験で、「人と色」に着目し、色彩知識と配色調和を身につけることができる資格です。
「なんとなく似合う・似合わない」ではなく、客観的に配色を提案できる知識を習得できます。
ブライダルファッションプランナー(全日本ブライダル協会)
ブライダルファッションプランナー(全日本ブライダル協会)はファッションを学んでいる学生が「ブライダルの基礎知識」を習得することを目的とした資格です。
ブライダルビューティープランナー同様、全日本ブライダル協会認定校だけが取得できます。
ブライダルビューティープランナーとブライダルファッションプランナーの検定合格者は、ジュニアライセンス(JL)資格が得られ、ブライダル業2年以上の実務経験に匹敵するとされています。
ブライダルコーディネート技能検定(BIA)
ブライダルコーディネート技能検定(BIA)は公益社団法人日本ブライダル文化振興協会(BIA)が実施している国家資格で、ブライダルサービス・商品等を提供する総合エキスパートとしての能力を認定する資格です。
コミュニケーション能力やプランニング能力、プレゼンテーション能力、オペレーション能力が問われるもので、3級はブライダル業に携わった実務経験がなくても受験できます。
2級を受験するには3級の検定に合格し、なおかつ3年以上の実務経験が必要で、1級は2級に合格し、7年以上の実務経験が必要です。
ドレスコーディネーターになるには?
ドレスコーディネーターになるには、結婚式場やドレスショップなどの求人に応募することが一般的です。ただし、ファッションやブライダルの知識がゼロの状態で就職することは難しいです。
まずはブライダルについて、専門学校や大学で学ぶ必要があります。
専門学校
ブライダルに特化した専門学校はブライダルの資格を在学中に取得できたり、ブライダル全般についての知識を実践的に学べたりします。
「東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校のブライダルドレスコーディネーターコース」では、本物の結婚式の現場でドレススタイリストやヘアメイクとしてお客様を対応し、実践を通じて接客力を身につけられます。
また衣装に加えて、メイクや美容などのトータルコーディネートを学べます。
さらに、ファッションショーのプロデュースを通して、ウェディング衣装の受注方法や構成、スケジューリングも習得可能です。世界的に有名なドレスデザイナー桂由美先生の特別授業やファッションショーの企画・運営も経験できます。桂由美先生がデザインを手掛けた高級なドレスも多数保有しています。
校舎内には、自然光が差し込む可変式のチャペルも完備しています。和式・洋式に切り替えられるので、さまざまな衣装のコーディネートを経験可能です。また、チャペルはプロジェクションマッピングを使った結婚式にも対応しています。
10人以下で学ぶ「少人数制度」と一人ひとりに合わせた「レベル別クラス」によって、実践で使える英語力を身につけられるカリキュラムを用意しています。そのため、海外のお客様でも対応できる英語力を習得できます。
専門学校では、最高のホスピタリティや日本のおもてなしを学べるので、 ドレス コーディネーターとして活躍しやすいです。
現役のプロが質問にお答えする体験入学や個別相談会も実施していますので、ぜひ参加してください。
大学
ブライダルについて専門的に学べる大学は存在しないので、大学では経営学や観光学などから学ぶことになります。また、大学は専門学校に比べると座学が中心で実習は少ないです。
ブライダルに特化した知識というよりは、より幅広い教養や知識を学ぶ場所なのでブライダル以外の業界への就職も検討している方には良いでしょう。
ブライダル業界で働くことを決めている方は、在学中からブライダルに特化した知識を実践的に学ぶことができる専門学校をおすすめします。
ドレスコーディネーターの就職先や求人は?
ドレスコーディネーターの一般的な就職先は以下の4つです。
- 結婚式場
- ホテル
- ドレスショップ
- 貸衣装店
会場によって結婚式のテイストが違うので、取り扱う衣装の特徴にも違いが出てきます。
提携先の会場ではどのような結婚式が行われていて、どんな衣装を提案できるのか、就職先を探す際は事前に調べておくのがおすすめです。
ドレスコーディネーターに関するよくある質問
ドレスコーディネーターを目指す方の多くが疑問に思うことについて解説します。
- ドレスコーディネーターは土日に休めるの?
- ドレスコーディネーターの大変なことは?
- ドレスコーディネーターは海外でも働ける?
- ドレスコーディネーターの将来性は?
それぞれ順にお答えしていきます。
ドレスコーディネーターは土日に休めるの?
ドレスコーディネーターは、基本的には土日は結婚式本番やお打合せなど接客日になる為、基本的には仕事になります。
ただしシフトを調整したり、有給休暇を使ったりすれば休むことは可能です。
また年末年始などの閑散期はまとまった連休を取得することも出来ます。
ドレスコーディネーターは海外でも働ける?
ドレスコーディネーターは、海外でも活躍できる職業です。
結婚式が多様化し、海外で式を挙げる新郎新婦も多くいらっしゃいます。海外挙式を取り扱う企業に就職することで、海外挙式のドレスコーディネーターになれます。
ドレスコーディネーターの将来性は?
ドレスコーディネーターは年齢を問わずに働ける職業で、子育てなどでブランクがあっても復帰しやすい仕事です。
婚姻届を出す新郎新婦が年々減りつつあり、結婚式を挙げる新郎新婦も減っているのは事実です。2020年からのコロナ禍の影響もあって、結婚式の数はさらに落ち込みました。
しかし、経済産業省の調査によると、結婚式場の売上は2022年5月まで14ヶ月連続で増加しており、徐々に結婚式を挙げる人が戻っていることがわかります。
結婚式を中止するのではなく、延期する新郎新婦が殆どだった事も影響しているようです。
(参考:特定サービス産業動態統計速報2022年5月)
大切な人へ感謝を伝える場でもある結婚式は、今後も大切な行事としてなくなることは考えられず、ドレスコーディネーターはこれからも必要な職業の一つでしょう。
ドレスコーディネーターは、キャリアアップしていくことで国内外を問わず活躍できるバイヤーになったり、独立して自分の店を開業したりできます。
努力次第で、どんどん活躍の場を広げることができるのもドレスコーディネーターの魅力の一つです。
ドレスコーディネーターになってお客様を笑顔にしましょう
ドレスコーディネーターは、高いコミュニケーション能力とブライダルの幅広い知識やセンスをもとに、新郎新婦にとって最高の1日を演出するための衣装を提案する仕事です。
東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校の「ブライダルドレスコーディネーターコース」では、ブライダルコスチュームの知識やスキルを身につけるだけではありません。
在学中から、本物の結婚式をもとに実践的な接客を学べ、さらに、ファッションショーの企画を通してドレスコーディネーターとして実際の仕事の流れも掴めます。
ブライダルの伝道師とも呼ばれる、桂由美先生から実践授業を受け、最高のホスピタリティと日本のおもてなしを3年かけて習得しましょう。桂由美先生がデザインを手掛けた高級なドレスも多数完備しています。
10人以下の「少人数制度」と一人ひとりに合わせた「レベル別クラス」によって、海外のお客様もご案内できるドレスコーディネーターを目指すことが可能です。「英語が得意じゃない……」という方でも、現場で活躍できるカリキュラムを用意しています。
また、「ワーク&スタディ」という制度で収入と経験を得ることも可能です。求人誌には載っていないような有名なホテルや結婚式場で働ける場合もあります。
「Wメジャーカリキュラム」によって、他の専攻の授業も追加料金なしで受講できます。「ドレスに加えてホテルの仕事にも興味がある」「ブライダルプランナーの仕事も学びたい」という方には相性が良い制度です。さまざまな業界について学ぶことで、将来の選択肢が広がり、スキルアップにも繋がります。
「プライダルの仕事が全てわかる一日」というイベントや現役プロが質問にお答えする体験入学や個別相談会も開いていますので、ぜひ参加されてみてください。
就職サポートも充実しており、インターシップの案内や面接・履歴書の対策に加え業界の有名企業の人事担当者をお迎えした合同企業説明会の開催もしています。さらに「生涯就職サポート」により卒業後も一生涯にわたり再就職や転職をサポートします。
ドレスコーディネーターは、お客様を人生最高の笑顔にする職業です。ドレスコーディネーターを目指す方はぜひお問い合わせください。