ホテルコンシェルジュの仕事内容や1日の流れを紹介!やりがいと大変なことも
「ホテルコンシェルジュってどんな仕事をするの?」
「ホテルコンシェルジュに必要なスキルは?」
と疑問に思っている方もいるでしょう。
ホテルコンシェルジュを直訳すると「ホテルの管理人」です。その名の通り、お客様のお悩みや要望を一手に引き受け、滞在中は常に快適に過ごしていただけるように手助けする職業です。
この記事ではホテルコンシェルジュの具体的な仕事内容、やりがい、必要なスキルについて解説していきます。
ホテルコンシェルジュに興味がある人、将来ホテルコンシェルジュになりたい人は、ぜひ参考にしてください。
目次
ホテルコンシェルジュの仕事内容
ホテルコンシェルジュの仕事内容を大まかに言うと「お客様のご要望に応えること」です。
「どうすればお客様により快適に過ごしていただけるか」を一番に考え、お客様の事情に応じて臨機応変に対応します。ただ決められたことをするだけでなくホスピタリティも求められる仕事です。
そのなかでも代表的な仕事が3つあります。
- ホテル内の案内
- 観光地の案内
- 飲食店や交通機関の案内・手配
それぞれ解説していきます。
ホテル内の案内
ホテル内の案内は、ホテルコンシェルジュの仕事の中でも特に重要です。
お客様の多くは訪れたホテルに詳しくありません。そこで、お客様が不自由なく快適に過ごせるように、ホテルコンシェルジュがホテルの設備や、お部屋の案内を行います。
施設案内はレストランや売店、インフォメーションデスクやトイレの位置など基本的な場所の説明はもちろん、お客様の滞在理由や目的に合わせてさまざまな施設や設備についてガイドする必要があります。
- 旅行で訪れたお客様にジムの営業時間や利用方法を案内する
- ホテル内のショップで人気のお土産を伝える
- ホテル内のWi-Fiの使い方の説明する
- 部屋のカードキーの使い方を伝える
あらゆるホテルの施設やサービスを理解しておくことが必要です。
観光地の案内
ホテルに滞在するお客様の多くは、旅行や観光を楽しみにしています。そこで、ホテルコンシェルジュは、施設を案内する傍ら観光地やホテル周辺の案内も対応します。
観光サイトに掲載されているような基礎的な知識だけでなく、現地の人しか知らない体験談や時期限定の食べ物・イベント・見所などもあわせて伝えることができれば、お客様により満足していただけるでしょう。
また、情報を伝えた際に「そこへ行ってみたい」という声がお客様から挙がれば、より具体的に案内をしていきます。
- 何時にホテルを出れば間に合うのか
- どんな交通機関を使うのがよいか
- 明日の天気や気温
さらに、実際に交通手段の手配や観光コースの提案、食事の予約などもサービスとして行うことがあります。
ただ情報を伝えるだけではなく、「観光をより楽しめるプランや方法はないか」を考えて、お客様に寄り添った提案を行っていくのもホテルコンシェルジュの大切な仕事です。
飲食店や交通機関の案内・手配
ホテルを利用するのは、観光目的のお客様だけではありません。出張や移動の中継地点として利用される方も多くいらっしゃいます。
こうしたお客様から「帰りの飛行機の手配をしてほしい」「クライアントと食事をするからレストランの予約を取ってほしい」「朝は軽食を部屋に届けてほしい」といった要望に対応するのもホテルコンシェルジュの仕事です。
ホテルコンシェルジュの仕事の1日の流れ
ここでは日勤のホテルコンシェルジュを例に1日の流れを解説します。勤務時間はホテルやシフトによって異なるため、ここでは日勤を想定して仕事の順番をお伝えします。
ホテルコンシェルジュの仕事の1日の流れ | |
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出勤 | 制服に着替えたらバックヤードで宿泊予定のお客様のスケジュールを確認、必要ならレストランやクロークの担当者と情報を共有しておく。 |
午前中はチェックアウトするお客様の見送りとその手伝い |
連泊するお客様から交通機関の手配や観光案内の要望があった場合はその対応。 提携している旅行代理店やタクシー会社などに連絡を取り対応をお願いする場合も。 |
お昼から夕方にかけては、チェックインされるお客様のお迎えとホテル内の施設案内 | お客様の滞在理由に合わせて案内の内容や順序を変えていく。 |
各客室からのさまざまなリクエストに対応 | 「明日の新幹線のチケットを手配してほしい」「ホテルに近い美味しいレストランを教えてほしい」「パソコンのバッテリーを貸してほしい」「頭が痛いから病院に連れて行ってほしい」など。 |
日勤終了 | 夜勤担当に引継ぎして、お客様のリクエストに応じた業務連絡を各部署にしておく。 |
ホテルコンシェルジュの仕事のやりがいと魅力
お客様のどんなニーズにもお応えするホテルコンシェルジュ。その仕事のやりがいや魅力には、次のような者が挙げられます。
- お客様のお困りごとやご要望にお応えする
- 幅広い知識を身につけられる
- 世界中のホテルで働ける
順番に解説していきます。
お客様のお困りごとやご要望にお応えする
「人に頼られ、解決して喜ばれる」。
これこそ、ホテルコンシェルジュとしてのやりがいです。
持病のある方、日本語の苦手な方、久しぶりの家族旅行の方など、お客様はそれぞれ事情や思いを抱えています。
お困りごとやご要望もさまざまなので、その分、ご要望にお応えしてご満足いただけたときの達成感は格別です。
お客様から直接「ありがとう」と言ってもらえれば大きなやりがいを感じられるでしょう。インターネットで多くの問題が解決できる現代で、人と触れ合う温かさを直接感じられるのがホテルコンシェルジュという仕事の魅力です。
お客様からお困りの声を直接お聞きし、解決したときに「ありがとう」と感謝される経験は、何物にも代えられません。
幅広い知識を身につけられる
お客様の要望に応え続けるためには、常にアンテナを張り知識を吸収し続ける必要があります。
ホテルや観光地の知識だけでなく、交通機関や旬の食べ物、季節の花、地域の歴史、宗教上のルールなど、幅広いジャンルの知識をもとにお客様の興味に合わせてお話をすることも。
コンシェルジュとしてスキルアップするほど、幅広い知識が身につきます。
世界中のホテルで働ける
お客様のことを想うホスピタリティは世界共通のため、ホテルコンシェルジュとして身につけた知識と接客のスキルは海外でも活かしやすいです。
実践で使えるレベルの語学力があれば、海外のホテルで働くことも夢ではありません。特に日本から旅行客が訪れることの多い地域では、日本語が堪能なスタッフを求めているホテルも多くあります。
日本でホテルコンシェルジュとして働いた経歴は、海外でも強みになります。
高いホスピタリティや英語力は求められますが、「海外で働ける職業」であるという点はホテルコンシェルジュの魅力の一つでしょう。「将来は海外で働きたい」という目標を持っていれば、ホスピタリティや語学力も向上しやすくなります。
ホテルコンシェルジュの仕事で大変なこと
ホテルコンシェルジュの仕事で大変なことと言えば、やはり「できません」と言えないことです。
お客様から難しい要望があっても、全力で対応します。
それでもお応えするのが難しい場合は納得していただけるように代替案を提案するというように、臨機応変に接客するスキルが必要となります。
また、難しい対応を少しでもスムーズに行うためにも日々の人脈作りは欠かせません。あらゆる場所に有利なコネクションを作るために、お客様以外にもさまざまな人とコミュニケーションを日々取ることも大変なことの一つです。
ホテルコンシェルジュに向いている人・適性
ホテルコンシェルジュには次のような方が向いています。
- コミュニケーションスキルが高い
- 人の話を聞くのが上手い
- 人の役に立つことに喜びを感じる
日々接客を行なうホテルコンシェルジュにはコミュニケーションスキルは必須の能力です。
また、ホテルコンシェルジュはお客様の話を常に注意深く聞いて要望に応える必要があります。お客様が「雨の日は足が痛い」と言えば、明日の天気をご案内して雨の場合はタクシーの手配を提案するなど、臨機応変に対応していくことも必要です。
常日頃から周りの状況に目を配り、人の困りごとを解決することに喜びを感じられる人は、ホテルコンシェルジュに向いていると言えるでしょう。
ホテルコンシェルジュの仕事に必要なスキル
ホテルコンシェルジュの仕事を、より効率的にこなしていくために必要なスキルについて解説していきます。
- 情報収集能力
- 語学力
- ホスピタリティ
- 接客マナー
ぜひ参考にしてください。
情報収集能力
ホテルコンシェルジュの仕事で大切なのは、情報収集能力です。
日頃からお客様からの要望に応えるために幅広い情報をインプットしておくのはもちろん、お客様とコミュニケーションを取る中で、さまざまな情報をリアルタイムに拾い上げていく能力も必須です。
「今日は暑くて疲れた」と言われたら、冷たいドリンクメニューを部屋に届ける
「仕事で朝が早い」と言われたら、モーニングコールを提案する
など、知識量を増やすだけでなく、効果的に使えるようなスキルも身につける必要があります。
語学力
ホテルには日本人のお客様だけでなく、海外からのお客様もいます。
そのため、語学力はホテル業界の必須スキルと言っても過言ではありません。
海外からの問い合わせメールや電話応対も業務内容なので、英語や中国語が日常会話程度にできると、仕事の幅も広がるでしょう。
また、日本語が不慣れなお客様にできるだけ簡潔にわかりやすい表現で伝える、難しい言葉を使わずに説明するなど、日本語の能力の高さも同時に求められます。
ホスピタリティ
ホスピタリティとは、接客の場面に限定すると「心からのおもてなし」という意味です。
ただ決められたルーティンをこなす、マニュアル通りの接客をするだけでは優秀なホテルコンシェルジュにはなれません。
お客様から求められることを、さらに一歩踏み込んで「こうしたらもっとお客様に喜んでもらえるのではないか?」と考えて動くことがホスピタリティです。
たとえば、ロビーで困った顔をされているお客様に「何かお困りですか?」と声をかけたり、レストランの場所がわからないお客さんがいたら案内したりします。すると、お客様から「ありがとう。助かった」と満足していただきやすくなるでしょう。
ホテルコンシェルジュには、常にホスピタリティを心がけた接客を求められています。
接客マナー
当然の話ですが、接客マナーを一通り身につけている必要があります。
お客様を不快にさせないような言葉遣いや立ち振る舞いを身につけておくのが望ましいです。
ホテルコンシェルジュの仕事に必要な資格
ホテルコンシェルジュになるために必須資格はありません。
しかし、取得しておくことで就職に有利になる資格はいくつかあります。
- ホテルビジネス実務検定
- マナープロトコール検定
- TOEIC
それぞれ紹介していきます。
ホテルビジネス実務検定
ホテルビジネス実務検定とは、接客からマーケティング、会計、経営までホテル業務に必要な知識を網羅的に習得できる検定です。
ホテル業界への就職を目指す多くの学生が取得することでも有名なので、将来的にホテルコンシェルジュを希望しているならぜひ取っておくことをおすすめします。
また、結果通知表には合否だけでなく分野ごとの正答率も記載されているので、自身の長所・短所も把握できるのが特徴です。
マナープロトコール検定
プロトコールとは「国際儀礼」のことです。マナープロトコール検定は基本的な接客マナーをベースに、日本の伝統文化や歴史、しきたり、さらには国際的なテーブルマナーや宗教上の作法の違いまで、さまざまな知識や技能を認定する検定です。
ホテル業界だけでなく客室業務員や秘書、ブライダル業界などさまざまな接客のスペシャリストを目指す方々が取得しています。
海外からのお客様も多く訪れるホテルでは、特に国際的なマナーを身につけているホテルコンシェルジュが重宝される傾向にあるので、この資格も非常におすすめです。
TOEIC
TOEICは、世界160カ国で実施されている、国際的な英語のコミュニケーション能力を測る試験です。
外資系ホテルのホテルコンシェルジュを目指すなら、少なくとも600点以上のスコアを取れるようにしましょう。スコアが高ければ高いほど英語力の証明になるため、就職の際に有利になりやすいです。
ホテルコンシェルジュの仕事に関するよくある質問
ここでは、ホテルコンシェルジュの仕事に関するよくある質問と回答をまとめました。
- ホテルコンシェルジュは土日に休める?
- ホテルコンシェルジュの仕事に夜勤はあるの?
- ホテルコンシェルジュの仕事の将来性は?
疑問の解消に役立てください。
ホテルコンシェルジュは土日に休める?
基本的にホテルコンシェルジュの仕事はシフト制です。土日に休みたい場合は、事前にシフトを調整しておく必要があります。
ホテルコンシェルジュの仕事に夜勤はあるの?
ホテルは24時間365日お客様がいらっしゃるので、夜勤の仕事も当然あります。
日勤と夜勤の交代勤務で働くバランスを調整することができます。
ホテルコンシェルジュの仕事の将来性は?
ホテルコンシェルジュは、接客のプロです。そのため、一度ホテルコンシェルジュとして働いた経験があれば、ホテル業界だけでなく、あらゆる接客業への転職も有利になるでしょう。
また、ホテルコンシェルジュの経歴を生かして、マナー講師やホテル専門学校の講師など、教える側へ進む道もあります。
ホテルコンシェルジュの仕事に就きたいなら専門学校がおすすめ
ホテルコンシェルジュを目指すなら、専門学校で学ぶことがおすすめです。
数ある専門学校の中でも、ホテルコンシェルジュとしての基礎を学ぶなら「東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校」が理想的です。
将来、ホテルコンシェルジュとして活躍するための環境が整っています。
10人以下の「少人数制度」と一人ひとりに合わせた「レベル別クラス」によって、実践で使える英語力を身につけることが可能です。「英語があまり得意じゃない……」という方でも、現場で活躍できるカリキュラムを用意しています。
さらに、独自の教育システムの「産学連携教育」により、在学中から多彩な一流企業の指導を受けられます。講師は、現役で活躍されている方ばかりです。現役のプロから世界に通じるホスピタリティを学べます。そのため、業界が求める人材になれる環境です。
在学中から企業の現場で働き、経験と収入を得られる「ワーク&スタディ」という制度も用意しています。有名なホテル・レストランなど、一般の求人誌にはなかなか載っていないハイランクな職場で働けるのが魅力です。
じっくり学びたい人には、4年制コースでしっかりと学べる「スーパーコンシェルジュコース|東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校」がピッタリです。世界基準の高度なスキルを身につけられます。また、世界No.1のホスピタリティ校「エコール オテリエール ローザンヌ」へ在学中に留学できます。マネジメントについても学べるので、管理職を目指す方にもおすすめです。
さらに、大学の「学士」と同等の「高度専門士」を取得できます。「高度専門士」を取得すると大学院への進学も可能となります。
「とにかく早くホテルで働いて経験を積みたい!」という方なら、3年制の「リゾート・ホテルホスピタリティコース|東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校」との相性が良いです。一流ホテルや高級ホテルでの実習を通じて、高度な接客スキルをマスターできます。在学中にオーストラリアへの語学留学や海外インターンシップも経験可能です。
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