ホテル支配人はどんな仕事?平均年収や向いている人の特徴も解説!
ホテル支配人は、ホテルの最高責任者として幅広い業務に携わります。
ホスピタリティのプロとしてやりがいのある仕事ですが、大変な業務も多いです。
こちらの記事では、ホテル支配人について以下の内容を解説します。
- 仕事内容
- 必要な資格・スキル
- 向いている人の特徴
- やりがい・大変なところ
さらに、ホテル支配人の仕事に興味がある人へ向けて、ホテル支配人の目指し方もお伝えします。
ぜひ参考にしてください。
目次
ホテル支配人の仕事内容
ホテル支配人の主な仕事内容は、次の4つです。
- ①ホテルスタッフの統括
- ②サービスや設備などの品質管理
- ③ホテルの業績管理
- ④VIPやお得意様の接客対応
接客サービスや経営に関する業務など、各部門をまたいで幅広い仕事をおこないます。
それぞれの仕事内容について、詳しく見ていきましょう。
ホテルスタッフの統括
ホテル支配人は、ホテルで働くすべてのスタッフを統括する立場です。
ホテルの業績やお客様の満足度を向上させるために、スタッフがやるべきことを支配人が指示します。
指示を出すだけでなく、支配人自身がリーダーとなってスタッフを引っ張ることも大切です。
また、各部門の悩みや困っていることの相談にのり、職場環境の改善にも務めます。
ホテルスタッフから信頼される存在になるのが、ホテル支配人の理想像です。
サービスや設備などの品質管理
ホテル支配人は、お客様がより良いサービスを受けられるよう、接客態度や設備面などの品質管理をおこないます。
- 接客態度:フロントやレストランでのスタッフの対応確認
- 設備面:客室の清潔具合や、その他備品の劣化状態の確認
品質管理はホテル全体の評価に関わるため、疎かにはできない業務です。品質管理を怠ると、万が一の事故に繋がりかねません。
ホテル支配人は、日頃からホテル全体に目を光らせる必要があります。
ホテルの業績管理
ホテルの売上を上げる工夫や、今後の営業戦略を練るのもホテル支配人の仕事です。
支配人は、ホテルの経営に大きく関わっています。業績が低迷したりホテルの評判が下がったりすると、ホテル支配人の力不足とされる場合もあります。
経営を任される責任は大きいですが、その分成功したときは達成感や周囲からの評価を得られるでしょう。
VIPやお得意様の接客対応
ホテルに政治家や著名人などが訪れた場合、ホテル支配人が接客することがあります。
支配人はホテルの代表として、一流のサービスを提供します。
ホテル支配人の接客を気に入ってもらえれば、ホテル全体の評価を上げることにも繋がるでしょう。
また、著名人に限らず、ホテルに来たお得意様へあいさつするのも業務の一環です。
ホテルの支配人と総支配人の違いって?
支配人と総支配人は、ホテルによって意味が異なる場合があります。中小規模のホテルでは、ホテルの最高責任者を支配人と呼ぶことが多いです。
その一方、全国や世界へ展開する大規模なホテルでは、最高責任者を総支配人と呼んでいます。
総支配人がいるホテルでは、各部門のリーダーが支配人と呼ばれることもあると覚えておきましょう。
なお、こちらの記事では、「支配人=ホテルの最高責任者」という意味で解説しています。
ホテルの支配人に必要な「資格」や「スキル」は?
続いては、ホテルの支配人に必要とされる資格やスキルをご紹介します。
支配人はホテルの最高責任者として、経営の知識やクオリティの高いサービスを求められる存在です。
具体的にどのような資格やスキルが支配人に必要か、見ていきましょう。
ホテルの支配人に必要な「資格」
厳密にいうと、特定の資格がなくてもホテルの支配人になることは可能です。
しかし、資格があれば一定以上の実力があると証明できるため、ホテルスタッフや周囲からの信頼を得やすくなるでしょう。
ホテル支配人に役立つ資格には、次のような民間試験があります。
- ①ホテル実務技能認定試験
- ②ホテルビジネス実務試験
どちらの試験も、ホテルで働くのに大切な接遇スキルや、食品衛生など専門的な知識を測る試験です。
加えて、ホテルビジネス実務試験では、マーケティングや会計といった経営に関する内容も含まれます。
ホテルの支配人に必要な「スキル」
ホテル支配人になるのに資格は不要ですが、身につけていると役立つスキルはあります。
ここでは、特に役立つスキル3つをまとめました。
- ①ホスピタリティ精神
- ②語学力
- ③経営に関する知識
これらのスキルがなぜ支配人に役立つのか解説します。
スキル①ホスピタリティ精神
ホスピタリティ精神は、ホテルで働く人にとって最も大切なスキルの1つです。
ホスピタリティとは、「誰かのために何かをしてあげよう」と相手を思いやる気持ちです。
相手を思いやった結果自然と親切にできることと、仕事だから親切にすることは大きく異なります。
ホテルスタッフの模範となるべき支配人は、ホスピタリティ精神が必須スキルといえます。
スキル②語学力
優れた語学力は、ホテル支配人にとって役立つスキルです。
ホテルには外国からのお客様もたくさん訪れます。
日本語を話せない外国のお客様もいるため、語学力があるとより行き届いたサービスが提供できます。
ホテルの支配人としてお客様と意思疎通ができる程度の英語力があるのが理想です。
スキル③経営に関する知識
ホテル支配人に欠かせないスキルが、経営に関する知識です。
支配人の仕事内容には、業績管理や営業戦略の検討など、経営に関する業務が含まれます。
経営に関する知識をもっていれば、ホテルの業績アップに役立てられます。
なお、ホテルスタッフとして就職するときから、経営の知識が求められるわけではありません。
ただし、経営の知識があると後々役立つため、早めに学び始めるに越したことはないでしょう。
ホテルの支配人を目指せる学校は?
ホテルの支配人を目指すなら、専門学校や大学へ通うという選択肢があります。
専門学校や大学から支配人を目指す方法をご紹介します。
専門学校
専門学校からホテル支配人を目指す場合、ホテル学科のある専門学校へ通いましょう。
専門学校は、即戦力になれる知識やスキルを身につける場です。
卒業生の中には、世界有数のホテルへ就職する夢を叶えた人もいます。
ホテル支配人を目指すなら、専門学校へ通うのが着実かつ最短の道になるでしょう。
中でも、東京ホテル・ウェディング&IR専門学校では、週4日の英語授業や現役講師による実務などを実施しています。
マネジメントを学べるカリキュラムが充実しているので、支配人を目指すことが出来ます。
体験入学・個別相談会も行っております。
大学
大学へ通い、卒業後にホテルへ就職する選択肢もあります。
専門学校のようにホテル専門の学科はほぼないため、観光学部や経済学部などを選ぶのが一般的です。
大学は、経営に関するより高度な学習環境が期待できます。
ただし、卒業するまで少なくとも4年かかる点や、学費の負担が大きい点はよく検討する必要があります。
ただし、専門学校と比べるとオペレーション実習などを行う環境がなく、現場力を身につけるのは難しいといえます。
専門学校と大学それぞれのメリット・デメリットを考え、自分に合った目指し方を選びましょう。
ホテルの支配人の就職先や求人は?
ホテル支配人の就職先は、次のような宿泊施設が考えられます。
- リゾートホテル
- アーバン・リゾートホテル
- ビジネスホテル
- シティホテル
- 旅館
- ラグジュアリーホテル
ホテルスタッフではなく、最初から支配人候補として応募する場合は実務経験が必須です。
求人によって実務経験レベルは異なりますが、多くの場合ホテルでの管理職経験が求められます。
続いて、ホテル支配人の気になる年収についてご紹介します。
ホテル支配人の給料!年収は400~800万円程度
支配人の給料はホテルごとに幅が広く、求人情報を見ると年収400~800万円程度が相場です。
月収で考えると、23~30万円前後が一般的となります。
ただし、外資系ホテルの支配人は給料が高い傾向です。年収1,000万円を超えることも珍しくありません。
外資系ホテルは実力や成果を重視するため、年収が高い分それなりの結果を求めらます。
厳しさもある世界ですが、上を目指して挑戦したい人には外資系ホテルが良い選択肢となるでしょう。
ホテルの支配人の休日は?
ホテル支配人の休日は、平日になることが多いです。世間一般が休みになる日は働き、お客様の少ない平日に休暇をとります。
ホテルが混みやすい週末や大型連休は、休みをとるのが難しいと覚悟しておきましょう。
ただし、「ホテル支配人だから休めない」ということはありません。
ホテルでの働き方は基本的にシフト制のため、休みを取りたい日は周囲と協力しながらシフトを調整します。
ホテル支配人に向いている人の特徴3つ
続いては、ホテル支配人に向いている人の特徴を3つご紹介します。ホテル支配人に向いている人の特徴は3つあります。
- ①リーダーシップがある人
- ②人と接するのが好きな人
- ③ホテル経営や運営を学びたい人
このような特徴を持っている人は、支配人としての仕事をきちんとこなせる可能性を秘めています。
それぞれの特徴について具体的に見ていきましょう。
①リーダーシップがある人
ホテル支配人は多くのホテルスタッフをまとめるため、リーダーシップのある人が望ましいです。
リーダーシップがある支配人なら、ホテル全体が一丸となって仕事に取り組みやすくなります。
従業員同士のチームワークが上がれば、ホテルのサービスや業績の向上に繋がるでしょう。
「誰かに付いていくよりも、自分がみんなを引っ張りたい」というタイプの人に、支配人はおすすめの職業です。
②人と接するのが好きな人
人付き合いが苦ではない人も、ホテルの支配人に向いています。
ホテルで働くからには、人との関わりは避けて通れません。
毎日のように新しいお客様を出迎えたり、ホテルスタッフとのコミュニケーションを取ったりします。
お客様と接するのが好きであれば、支配人の仕事を楽しめるでしょう。
③ホテル経営や運営を学びたい人
ホテル経営や宿泊施設の運営に興味がある人は、支配人の仕事がおすすめです。
支配人はホテルの業績向上に向けて、いろいろと試行錯誤する必要があります。
何をすればお客様が増えるのか、無駄なコストを削減できるのかなど実践しながら経営を学べます。
ホテル支配人は、「将来的に自分で宿泊施設を運営してみたい」と考えている人にも向いている仕事です。
ホテル支配人のやりがいと魅力
続いて、ホテル支配人の仕事における面白いところ・やりがいを解説します。
- ①国内外問わず幅広い人と出会える
- ②ホテル経営の一端を任せてもらえる
- ③自分の手でホテルを大きくするやりがいがある
ホテルで働いていると毎日違うお客様が来るため、幅広い人と出会えるのが魅力です。
支配人は著名人と接することもあり、さまざまな出会いが視野や価値観を広げるでしょう。
また、ホテル経営の一端を任せてもらえるため、将来自分で開業したい人は経営の知識が身につきます。
業績が上がりホテルが大きくなれば、当然周りからも評価されます。ホテルの風向きは、支配人の決断や努力により左右されやすいです。そのため、ホテルが成長したときは大きな達成感を得られるでしょう。
ホテル支配人の大変なところ
ホテル支配人の仕事において、大変なところは次の3つが挙げられます。
- ①業績アップのために試行錯誤が必要
- ②ホテルのトップとして責任がある
- ③抱える仕事が多い
ホテル支配人は経営を任されるやりがいはありますが、多少のプレッシャーもあります。
「どうすれば業績が上がるか」を常に考えなくてはならず、試行錯誤の日々もあるでしょう。
また、万が一ホテルで事故や不祥事が起きた場合、支配人はトップとして責任を負わなければなりません。
事故や不祥事を防ぐためにも、日頃から品質管理の徹底が求められます。さらに、ホテル支配人は任される仕事が多いです。
自分一人ですべての仕事を抱える必要はないため、各部門のリーダーや周囲の人と協力しながら業務を進めることが大切です。
日々の業務を通じて、ホテルのみならず自分の成長にも繋がるのがホテル支配人の魅力です。
ホテル支配人を目指してホスピタリティのプロになろう
ホテル支配人は、現場の最高責任者としてホテルで働きます。ホテルの業績管理やスタッフの統括など、任される仕事は幅広いです。
支配人はプレッシャーのある仕事ですが、ホスピタリティのプロとして一目置かれる存在にもなれるでしょう。
現場の対応力や経営の手腕を試される支配人は、さまざまな専門知識やスキルが必要です。
東京ホテル・ウェディング&IR専門学校では、即戦力を目指した実践的なホテル業務を教えています。
現役講師による講座もあるため、ホテル業界の生の声を直接聞けます。
今なら、体験入学・個別相談会も受け付けています。
ホスピタリティのプロになる一歩を、一緒に踏み出しましょう。