バーテンダーになるには?給料や仕事内容、必要な資格やスキルを紹介
軽やかにシェイカーを振る姿が印象的なバーテンダー。映画やテレビドラマでその姿を見て、バーテンダーに憧れている方もいるでしょう。
では、実際にバーテンダーになるにはどうすればいいのでしょうか?
この記事では、バーテンダーのお仕事内容や、バーテンダーになるために必要なことなどを解説していきます。
将来バーテンダーになりたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
バーテンダーとは?
そもそも「バーテンダー(Bartender)」とは「Bar(酒場)」と「Tender(提供する人/世話する人)」が組み合わさった複合語。バーやパブのようなカウンター席が設置されている酒場でカクテルやビールなどのアルコール飲料を提供し、お客様をもてなす人を指します。現在では酒場のみならず、ホテルやレストラン等の幅広い業界で展開されています。
バーテンダーの語源は1830年代のアメリカと言われており、酒場での飲酒文化が古いヨーロッパでは「バーマン」という呼び方が一般的。女性の場合は「バーメイド」とも呼ばれます。
バーテンダーの仕事内容
バーテンダーは具体的にどんな仕事をするのでしょうか。大きく以下の3つに分けられます。
- ①カクテルの提供
- ②接客応対
- ③その他、仕入れや仕込み、店内の掃除など
それぞれ詳しく解説していきます。
①カクテルの提供
バーテンダーの仕事は、お客様のためにカクテルをはじめとするアルコール飲料を提供することです。とはいえメニューにあるアルコール飲料を提供するだけの簡単なお仕事ではありません。
数百種類ものお酒と数千種類とも言われる膨大な数のレシピの中から、お客様の好みや気分に合わせて、ピッタリのカクテルを提供することが求められます。また、カクテルと一言で言ってもその数は数千種類あると言われ、作成方法も、「シェイク」「ビルド」「ステア」「ブレンド」「フロート」などさまざまです。
②接客応対
お客様の接客応対も重要な仕事。バーテンダーは、ただお酒を提供するだけではなく、お客様においしくお酒を楽しんで頂くため、お客様に合わせた雰囲気作りも必要です。
バーにはバーテンダーと話したい人や、一人で静かにお酒を飲みたい人など、様々なお客様が来店します。お客様がバーテンダーに求めるものを察知し、楽しい話題を提供したり、逆にそっと静かにお酒を提供したりと、お客様に合わせて柔軟な対応が求められます。
③その他、仕入れや仕込み、店内の掃除など
バーテンダーの仕事は、営業中だけではありません。開店前の材料の仕入れや仕込み、営業中にスムーズに作業できるかどうか、この仕込みの時点で9割方決まります。
また、店内の掃除もボトルを拭いたりグラスを磨いたり、心を落ち着かせて、その日の仕事をイメージしたり精神を集中させたりする大事な時間となっています。
お客様に気持ちよく過ごして頂くためにも、お客様の目に触れない準備はとても大切です。
バーのバーテンダーとホテルのバーテンダーの違い
バーテンダーは街中にあるバーだけでなく、ホテルに併設されたバーラウンジで働く場合もあります。
バーとホテルのバーテンダーの仕事内容には大きな違いはありません。ですがバーラウンジを併設しているホテルはある程度ハイクラスなことが多く、客層も同様です。中には一流企業の社長や芸能人、海外からのセレブなど、著名な方が来店されることもあります。
そのため、バーテンダーにもハイクラスのお客様に満足していただける技術や接客マナーが求められます。お酒の知識はもちろんですが、教養や語学力を深めることや品格を磨くことも必要です。
また、ホテルのバーテンダーはホテル従業員としての雇用となるため、初任給は街中にあるバーよりも高額な傾向があります。バーラウンジがあるホテルはハイクラスなことが多いため、福利厚生が充実していることもポイントです。
バーテンダーになるには?
バーテンダーになるにはどうすればいいのでしょうか?
バーテンダーになるにはお酒の知識やカクテルを作る技術などが必要なため、すぐに働き始めるわけでありません。学校で技術や接客を学び、バーテンダーとしてカウンターに立つのが一般的です。
ここからはバーテンダーになるために必要なことを、以下の順に解説していきます。
- ①バーテンダーに資格は必要?
- ②バーテンダーに求められるスキルは?
- ③バーテンダーを目指せる学校は?
- ④バーテンダーの就職先や求人は?
ぜひ参考にしてください。
①バーテンダーに資格は必要?
結論からお伝えすると、バーテンダーになるために資格は必須ではありません。
ですが、資格を持っていると、一定水準以上の知識や技能があることが認定されているので、就職・転職に有利になります。またコンクールやコンペティションの出場条件に資格が必要なこともあるので、取得しておくのがおすすめです。
バーテンダーに国家資格はありませんが、民間資格がいくつかあります。
代表的なものとしては、以下の3つです。
資格名 | 認定元 |
①バーテンダー呼称技能認定試験 | 一般社団法人日本バーテンダー協会(N.B.A.) |
②インターナショナル・バーテンダー呼称技能認定試験 | 一般社団法人日本バーテンダー協会(N.B.A.) |
③プロフェッショナル・バーテンダー資格認定試験 | NPO法人プロフェッショナル・バーテンダーズ機構 |
①は学科試験のみ、②と③は学科試験と筆記試験に合格すれば取得できます。
資格取得に向けて体系的に知識や技術を得られますし、バーテンダーとしての自信にもつながるので、取得しておくのがおすすめです。
②バーテンダーに求められるスキルは?
バーテンダーとして活躍するには、主に以下のスキルが求められます。
- ①お酒の知識
- ②英語力
- ③ホスピタリティ
それぞれ詳しく解説していきます。
お酒の知識
お酒の知識やカクテルのレシピはバーテンダーとして働く上では必須です。
前述した通り、バーテンダーはお客様の好みや気分に合わせて最適なカクテルを提供する必要があります。そのためには、どんなお酒があるのか、混ぜるとどんな味に変わるのか、実際にブレンドしながら覚えないといけません。
お酒の知識もカクテルのレシピも膨大な数になるため、実際にバーテンダーとして働き始めてからも、学び続ける必要があります。
英語力
バーテンダーにも「英語力」は大切です。
都市圏や観光地、ホテルのバーラウンジには多くの外国人のお客様が訪れます。その際に英語がまったく話せないとお客様に楽しく過ごして頂きづらいです。
特にバーラウンジがあるハイクラスなホテルでは、お客様とコミュニケーションが取れる英語力が求められており、実際に求人でも英語を話せる人を優遇しています。
ホスピタリティ
バーテンダーには「ホスピタリティ」も求められます。
ホスピタリティというと、「サービス」と混同してしまう方もいるでしょう。サービスは、お客様の要求に対してきちんと業務をこなすことが求められます。
一方、ホスピタリティはお客様から要望がなくてもお客様が何を求めているのか、どんなことをすれば喜んでいただけるのかを考え、手厚くもてなすことが求められます。
バーテンダーはお客様が快適にお酒を楽しんでいただくことが仕事です。注文されたカクテルを提供するだけでなく、お客様が何を求めているのかを考え、お客様に喜んでいただけるように柔軟な対応が求められます。そのためにはホスピタリティ能力が不可欠です。
バーテンダーの専門学校に通うのがおすすめ
バーテンダーになるなら、まずは専門学校に通うのがおすすめです。飲食系やホテル系の専門学校では、バーテンダーを目指せるコースを設けている学校もあります。
専門学校ならお酒の知識・カクテルのレシピなどを基礎から学ぶことができ、実習でプロのバーテンダーの指導を受けられることもあります。
また専門学校によってフードビジネスが学べたり、ホテルマネジメントについて学べたりもするので、キャリアの幅も広がります。
中でも、東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校のホテルワールドならバーテンダーを目指せるだけでなく、「英語力」も身につきます。バーテンダーを本気で目指したい人には、おすすめしたい学びの場です。
東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校では体験入学や個別相談会も行っていますので、バーテンダーを目指している人は、最初の一歩として活用してください。
東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校に興味を持たれた方は、24時間申し込み可能なネット出願が便利です。
④バーテンダーの就職先や求人は?
バーテンダーの就職先や求人はもちろんバーですが、ひとくちにバーといっても種類はさまざま。
個人経営の小さなバーや企業が経営する規模の大きなバー、ホテルのバーラウンジ、またパブやレストラン、居酒屋にバーテンダーを置くお店も増えています。
バーテンダーは都市部を中心に需要があり、アルバイトと正社員の求人がそれぞれ出ています。ただし、正社員の採用基準は経験者を優遇するものが多い傾向です。
選考フローは求人によりますが、アルバイトでは面接。正社員では書類選考、面接、健康診断、適性検査などを通過すればバーテンダーとして採用となります。経験者としての採用であれば、実際にカクテル作りのテストが行われることもあります。
バーテンダーの給料は?年収は?
バーテンダーの収入に関する公的機関の統計データはありません。ただ「令和2年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)」によると、バーテンダーを含む宿泊業・飲食サービス業は月収26万6,300円、年間賞与等が35万3,000円、平均年収※は354万8,600円とされているので、1つの目安になるでしょう。
就職先や雇用形態によって年収は大きく変わります。前述した通り、個人経営のバーからハイクラスのホテルまで、バーテンダーの就職先はさまざまで、それによって給与体系も異なります。
※平均年収の計算方法:きまって支給する現金給与額(26万6,300円)×12ヶ月+年間賞与その他得月賞与額(35万3,000円)
バーテンダーは独立も目指せる?
バーテンダーは独立して自分のお店を持つことを目指せる職業です。独立すれば自分のイメージ通りのお店を持つことができます。さらに、バーの経営者となれば一気に高収入を得ることも不可能ではありません。
小さい店舗を自分で切り盛りするなら、バーは他の飲食店と比べて開業資金が少なく、比較的開業しやすいです。ただし、その分ライバルも多いため、開業後に成功させるには集客をはじめとする経営力も必要になります。
バーテンダーに向いている人の特徴
バーテンダーに向いているのは、主に以下のような人です。
- ①お酒への興味・関心が強い人
- ②探究心のある人
- ③人とコミュニケーションをとることが好きな人
- ④新しいものを作り出すのが好きな人
それぞれ詳しく解説していきます。
①お酒への興味・関心が強い人
バーテンダーはお酒を扱う職業のため、お酒への興味・関心が強い人が向いています。お酒への興味・関心が強いといってもお酒に強いことより、お酒に興味があり、さまざまな種類のお酒を楽しめることが大切です。
お酒への興味・関心が強いなら勉強するのも楽しいですし、他のバーに勉強を兼ねて飲みに行くことも積極的にしやすいでしょう。楽しみながら自然とお酒の知識も増えていくので、バーテンダーとしては強力な長所です。
②探究心のある人
カクテルについて日々研究できる人もバーテンダーに向いています。カクテルは同じ材料であっても分量や作り方、グラスの種類によって味が変わるもの。
お客様の好みや気分に合わせて最適なカクテルを提供するには、自分の頭にどれだけお酒の知識やレシピが入っているかが重要です。
日々研究できる探求心がある人は経験を積めば積むほど自分の引き出しが増え、お客様の求めるカクテルを提供できるようになっていくので、バーテンダーとして人気を集めやすいです。
③人とコミュニケーションをとることが好きな人
バーテンダーはお客様を楽しませることが重要なため、人とコミュニケーションをとることが好きな人が向いています。
バーテンダーは今お客様が何を求めているのか察知し、お客様に合わせて柔軟に対応できる力が求められます。そのためお客様を観察する力や、お客様の話を聞く力が大切ですが、人と接するのが苦手な方には難しいかもしれません。
お客様とのコミュニケーションを楽しんでいるかどうかはお客様に伝わるもの。自分も楽しみながら、お客様に楽しんでいただきたいという気持ちで接することができる人は、お客様から信頼されるバーテンダーになりやすいです。
④新しいものを作り出すのが好きな人
お酒の種類は膨大であり、その組み合わせは無限にあると言っても過言ではありません。
カクテルを作る際に重要になる要素のひとつが「オリジナリティ」です。
定番のレシピをそのまま覚えるだけでなく、バーテンダーは常にいろいろなアイディアを考え、自分だけのオリジナルのカクテルを作ることも求められます。
新しいものを考えたり実行するのが好きな人、ものづくりが好きな人はバーテンダーに向いています。
バーテンダーのやりがいと魅力
バーテンダーのやりがいや魅力は、主に以下の通りです。
- 「おいしい」と言ってもらえる
- 普段出会えない人と出会える
- オリジナルカクテルの開発
バーテンダーの魅力といえば、自分の作ったカクテルに対して直接お客様から「おいしい」と言ってもらえることです。時には厳しい言葉をいただくこともありますが、お客様の好みを探りながら工夫したものでお客様に喜んでもらえることは何よりの喜びになります。
また、バーにはさまざまな人が訪れます。格式高いバーや一流ホテルのバーなら、大企業の社長や芸能人のような著名人と接することができることもあります。普通ならお話しできない方もバーテンダーなら話せる機会があります。著名人以外にも様々な年齢・職業の人たちと出会いがあり、自分の世界が広がることもバーテンダーの魅力です。
バーテンダーとして経験を積むと、オリジナルレシピを開発するようになります。日頃から研究を重ね、他にはないカクテルでお客様に喜んでもらえるとまた格別な喜びです。
まとめ|バーテンダーへの第一歩を踏み出そう!
バーテンダーはお酒に興味がある人や人とのコミュニケーションや出会いに魅力を感じる人におすすめの職業です。
とはいえ、お酒が好き、人と接するのが好きというだけでは十分ではなく、多くのスキルが求められます。バーテンダーになりたいと考えている人は、早め早めに行動していくことが大切です。
本気でバーテンダーを目指したい場合は、バーテンダーになるためのカリキュラムや就職サポートを受けられる専門学校に通うことをおすすめします。
東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校のホテルワールドでは、バー実習はもちろん、バーテンダーに求められる英語力やホスピタリティが身につきます。ホテルマネジメントも学べるので、キャリアの幅が広がる点も魅力です。
世界最高峰のホテルへインターンに行くことも可能です。
バーテンダーを本気で目指したい人には、最適な学びの場となっています。
東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校では体験入学や個別相談会も行っていますので、バーテンダーを目指している人は、夢への第一歩として利用してください。
東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校に興味を持たれた方は、24時間申し込み可能なネット出願が便利です。
ぜひ一流バーテンダーになって、多くのお客様に楽しい時間を提供してください。